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【過去編】12話 ページ4

二宮サイド

あのバカは何回でも俺に突っかかった。何回負けさせてボコられても何度でも立ち上がって勝てないとわかっていてもなお、勝てる戦略を日に日に練っていた。俺の前では戦略なんてほぼ無意味。圧倒的トリオン量で全てを掌握していた。たとえ10-0で負かせても必ず次の日には戦術が出来上がっていた。

「二宮さん。ランク戦をしてください。」

日野のメイントリガーは当時は誘導弾(ハウンド)だった。まだ変化弾(バイパー)は当時開発されていなかった。だがその日野の誘導弾(ハウンド)の何が強力だと言われていたか。それは弾数と弾トリガーの制御の精密さだ。だが、俺にとってみればそれは子供の遊び程度の差でしかなかった。

「二宮さん。ランク戦をしてください。」

だが、変化弾(バイパー)を開発されてから、こいつはトリオン量の壁をすり抜けて攻撃を可能とした。それでも変化弾(バイパー)を使ってからの勝率は俺が勝っている。単純な射手(シューター)のポテンシャルは日野の方が高いだろう。射手(シューター)全体のポテンシャルとしては絶対的に出水が上とは言え、相当な技術力だ。

「二宮さん。ランク戦をしてください。」

ある日、とうとう俺は負けた。その日は5本勝負だった。最初の二本は先取したものの後半で俺は完全予測不能変則変化弾(パーフェクトアンクディクタビーバイパー)にやられた。日野とは技術の差がここまでも出てしまった。不意だった。俺は悔しかったのだろうか。いや、これはトリオン量に任せて技術を大して磨かなかった自分が自分に降りかかった天罰。そう思えた。

「自分に技術を教えてください。」

自分らしくない。そう思った。既に射手(シューター)1位。だが、相手はいずれ自分を超すかもしれない。もしかしたら越されるかもしれない。だが、自分には足りないものがたくさんある。年下かつ個人(ソロ)ランクも格下。だが、自分に足りないものを持っている。

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彩華 - スイさん» ありがとうございます。これから高校受験に向けて総合Aがあるので更新ペースが遅くなってしまうかもしれないです。ですが、更新も負けじと頑張ります! (2020年8月24日 15時) (レス) id: 0e1a2224ca (このIDを非表示/違反報告)
 スイ - 続編おめでとうございます！！ (2020年8月23日 21時) (レス) id: c26352c883 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名：彩華 | 作成日時：2020年8月23日 17時

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