幕間。 ページ10
僕は友達が少なかった。
一緒に登下校する友達、一緒に弁当を食べる友達、一緒に休み時間を過ごす友達。
その3人くらいが、やっと"友達"と言える子達だった。
けれど、そんな僕によく話しかけてくれた友達がいた。
彼の名前は水沢鈴蘭。
社交的で明るい、誰とでも仲の良い人だった。
「お、藤井サン、何読んでんの?」
『え?あ、えーと…ホラー物の小説だよ。人形に魂が乗り移って、人形が暴れ出す話。結構怖いんだよね』
あ、しまった。
僕はホラー系の暗い話をよく読んでいるので引かれる事が多いのだ。
まぁ、普通にライトノベルとか漫画も読むのだけれど…
けど、彼は違った。
「え、すげぇじゃん!何それ面白そう!!俺もホラーとかそういうの好きだからさ、興味深いな〜」
『えっ…本当に?』
「うん!あ、じゃあさ、皿屋敷の話とか知ってる?」
『随分古い話を持ちかけて来たね(笑)うん、知ってるよ』
「まじで!?じゃあこんな話知ってる?…」
みたいな感じで、いつの間にか僕等は語り合っていたのだ。
彼の笑顔と言葉は人を魅了する。
僕はそう思った。
彼と頻繁に話すようになり、本の貸し借りもした。
西川さんともしていたから、3人で一緒に話す事が多くなった。
それからの毎日は凄く楽しくて、輝いていた。
、
だから、凄く寂しかった。
彼等と、お別れをしなきゃいけなくなったから。
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くれーぷ/紅花(プロフ) - サクハさん» わざわざありがとうございます!!はい、作品作り頑張ります( ´ ▽ ` )ノ (2017年10月14日 21時) (レス) id: d036a490f0 (このIDを非表示/違反報告)
サクハ(プロフ) - 完結おめでとうございます!次の作品待ってますね! (2017年10月14日 21時) (レス) id: bb1798707a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くれーぷ | 作成日時:2017年9月17日 20時