【太宰治】気になるあの子は気まぐれな死神です。【文スト】

［四］あの子は何者か。 ページ6

《太宰side.》

私は1人自分の部屋で考え事をしていた。







考え事…と云うよりも、彼女の事を想っていた、と言った方が正しいのかも知れない。








あの子からは少し、此方(マフィア)側の匂いがする。








私と似た存在。








彼女は、何者なのだろうか。
彼女は、何処に住んでいるのだろうか。









すれ違う度、彼女の事をもっと知りたいと切実に思う。









だがこれだけは分かる。









彼女は決して、只者では無いと云う事。
普通の人間とは違う…異端児だと云う事。









…そう云う意味では、同じなのかも知れない。









子供なのに最年少で幹部に就き、大人から罵られ乍らも生まれ持った頭脳と身体能力で切り抜けてきた。









どれ程の悪口と、どれ程の犠牲を積み上げて来たのだろうか…









今となってはそれすらも如何でも良くなってしまった。







彼女は、どんな人生を歩んで来たのだろうか。









純粋に、興味があった。








太宰「…ふふ…何故かまた、心惹かれてしまうね」






私は1人嗤うのだった。

［伍］死神も大変なんです。→←［参］断罪、そして、さよなら。

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