［十八］美しい女性幹部様。 ページ21
そんなこんなで、何とか1日の訓練を終えた。
太宰君達は報告書を提出する為に各々の部屋へと戻った。
私は報告書は今回書かなくて良いらしい。
暇だったので、気分転換にポートマフィア内をほっつき歩いていた。
「新入りと云うのは、お主かえ？」
凛と響き渡る女性の声。
その声に思わず振り返る。
『そうだけれど…わぁ』
声の主は美しい女性だった。
見る者を魅了させる容姿によく似合う華やかな着物。
和傘を持つその女性は、大人の色香が漂っていた。
私が呆気に取られて見つめているのを不思議に思ったのか、女性は少し首を傾げた。
「
『あ、いえ…つい見惚れてしまいまして』
素直に口にすると、女性は嬉しそうに笑った。
「初対面で言ってくれるとは…面白い奴じゃのう。確かお主…散華A、と言ったか」
『あ、はいそうです』
「ふふ、お主の事は組織内で噂になっておるぞ」
『えぇっ、如何して！？』
すると女性は急に真剣な面持ちになった。
「…
__奴は最年少幹部の天才なのじゃからな」
『…最年少幹部の、天才…』
その言葉の重々しい響きに、思わずゴクリと唾を呑み込む。
「そうじゃ。皆気になっておるのじゃよ…最年少で輝かしい幹部の座に就いた天才が、今度はどんな逸材を連れて来たのか…と」
『…成程…』
構成員の中には幹部の座を狙っている者も居ると聞いた。
その様な者達から幹部の座を守り続け、信頼を集めるのは…どれ程の苦労があったのだろうか。
太宰君の笑顔の裏にどの位の苦労と犠牲が積み重なっているかなど、私には想像もつかない。
「…じゃが、きっと太宰はお主の事を信頼しているのじゃろうな」
『えっ、如何して分かるんですか？』
「自分の家に置いて一晩泊めるなど、信頼が無ければ出来ない事じゃからな」
女性はニコリと微笑んで言った。
『…だとしたら、凄く嬉しいです。ボクも、太宰君の事は信頼していますから』
「嗚呼。お主の想い、叶うと良いのう」
『えっ！？///』
女性はニヤリと笑っていた。
如何やら私の想いはバレているらしい。
『あ、あっ、はい…/// あっ、そうだ。貴方のお名前…聞かせてくれませんか？』
「尾崎紅葉じゃ。宜しく頼むぞ、A」
尾崎さんは美しい笑顔で笑った。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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くれーぷ/紅花(プロフ) - やぬっちゃんさん» ありがとうございます！そう言って頂けて良かったです(^^) これからも頑張ります( ´∀｀) (2017年11月29日 6時) (
レス) id: d036a490f0 (このIDを非表示/違反報告)
やぬっちゃん(プロフ) - 面白かったです！次の作品も楽しみにしてます！ (2017年11月28日 23時) (レス) id: b3f470051e (このIDを非表示/違反報告)
くれーぷ/紅花(プロフ) - やぬっちゃんさん» コメントありがとうございます！はい、もうすぐ完結になりますね…最後まで頑張ります！ありがとうございます！ (2017年11月28日 6時) (レス) id: d036a490f0 (このIDを非表示/違反報告)
やぬっちゃん(プロフ) - 良かった………取り敢えずハッピーエンドになりそう！これからも楽しみにしてます！ (2017年11月27日 22時) (レス) id: b3f470051e (このIDを非表示/違反報告)
くれーぷ/紅花(プロフ) - 匿名さん@誰かのサブ垢さん» ご指摘ありがとうございます。編集致しました！ (2017年11月5日 22時) (レス) id: d036a490f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれーぷ | 作成日時：2017年10月27日 20時
