maybe, i love… (ページ34)

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久しぶりに廉くんの声を聞けて

嬉しかったからなのか

やっぱり礼さんと行ってしまうのが

悲しかったからなのか

この涙はどっちの涙なんですか？

止めようと思っても止められない。

溢れてやまない涙を雨でごまかそうと

私は無心で集合玄関を飛び出す。

.

___________ﾄﾞﾝｯ!!

『あっ、ご、ごめんなさいっ！！』

ぶつかってしまった相手の顔も見れずに

ただひたすらに走った。

.

そして行き着く先はやっぱり、あの公園。

自分1人では、息を整えるのに精一杯で

もう、涙を止めようとすることさえ辞めた。

雨と一緒に流してしまえ。

.

.

だけど…

.

.

______お前はほんまに…

.

その言葉が聞こえるとともに

私の頭上から雨が止んだ。

声が聞こえる方を見ると、

そこには傘を２つさした廉くんが居て

また、怒ったような怒ってないような顔をしてる。

.

「傘くらいさせ！アホ！」

『いいの！！！！いらない！！！！』

「さっき風邪引くな言うたばっかやろ！」

『知らない！！！！』

「ええから、貰っとけバカタレ」

『要らないし…』

「だから、強がんな言うてるやろ」

『だって…………だって…！』

「じゃあ俺行くから、はよ帰れよ」

『…えっ、、、』

.

.

廉くんが私に背中を向けて去って行く。

呆然とその後ろ姿を見つめた。

.

やだ。

待って。

行かないで。

そんな簡単な言葉が出てこなくて、

.

.

___________ｷﾞｭｯ

私は廉くんを後ろから引き止めた。

.

_____せっかく廉くんがくれた傘を放ったらかして。

△