if... 2013 〜広島V2記念作品〜 1

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ノリ「どしたの？」


ノリの声は、まるでノリ自身が辛いみたいに聞こえた。


それくらい、心配してくれてるんだ。


A「フラれちゃう、青ちゃんに」


落ち着かない息をなんとか整えながら、ノリの顔を見上げた。


絶対酷い顔してる……。


ノリ「そんなわけないじゃん！誤解してる！」


A｢今言われたもん、自由にしてって……時期が来たら伝えるって……｣


ノリ「それたぶん……」


A「青ちゃん、岳たちに噂されてるの聞いちゃったみたいなんだ。そういうの嫌うの知ってるもん」


結局……


A｢結局私がいたら、青ちゃんの足引っ張っちゃうんだよ！どんなに頑張っても、それは昔から変わらないんだもん！｣


自分でもびっくりするくらい大きい声でノリに詰め寄る。


ノリだって急にこんなこと言われて困るよね。


A｢ごめんね、ノリ……｣


ぐちゃぐちゃに泣き崩れた私を、ノリはしっかり支えてくれてる。


ノリ｢……とりあえず、落ち着こ？部屋行っていい？｣


洋次郎｢ちょっと、何事？｣


洋次郎の声がして、視線を上げた。


少し苛ついた表情の洋次郎を見て、また自分の情けなさに嫌気がさす。


トンちゃんにも良太にも陽介にも、絶対に知られたくない。


A｢もうやだ……｣


ノリ｢……摑まっててね｣


ノリに体を抱きかかえられると、ノリの胸に顔を伏せた。


ノリ｢洋次郎くんも、来てください｣


洋次郎｢うん｣


さすがにみんな呆れるよね。


そろそろ、決心しなきゃいけないのかもしれない。

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