びょういん。 (ページ37)

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カーテンを開けたのは、翔吾先生だった。

翔吾「仲良さそうにしてんな～。消毒終わった？」

北人「終わってるよ～。」

翔吾「お、頑張れたね。じゃあ、北ちゃん、ちょっといい？」

北人「何？」

翔吾「ちょっと外来任せてもいいかな？今日、患者さんが多くてさ、

. 回して欲しいんだけど、いい？」

北人先生が、いなくなったら、壱馬先生は怖いし、

翔吾先生は、まだよくわかんないし、どうしよう……

「……北人先生……」

北人「ん？どした？Aちゃん。」

「……嫌だよ、北人先生も一緒がいい………」

北人「……んー、どうしよ……」

北人先生は、あきらかに困った顔になった。

壱馬「ええよ、北人、俺代わるで。北人はAちゃんのそばにいてあげて。」

北人「え、そう？……ごめん、お願い。」

壱馬「分かった。」

壱馬先生が出ていくと、翔吾先生が言った。

翔吾「じゃあ、Aちゃん、今から、お鼻にカメラ入れて検査するんだけど、

. ちょっと気持ち悪いと思うの。だけど、絶対お顔だけは動かさないように

. 頑張ってほしいんだ。動いちゃうとカメラも細長いから奥に入りすぎたり

. しちゃって危ないんだ。」

北人「大丈夫、怖いと思うけど、さっき消毒頑張れてたからカメラ入れるのも

. Aちゃんなら頑張れるから。」

「……うん……泣いちゃってもいい？」

翔吾「全然ええよ、あと、顔は北人に押さえてもらうね。それから、

. 足と手も押さえてもらうのに、杏奈ちゃんと、乃々華ちゃんに

. 手伝ってもらうね。」

「……うん。」

翔吾「よし、じゃあ、ちょっと顔、上にあげてね～」

北人「ごめんね～、ちょっと押さえるよ。」

杏奈「手、押さえるね～」

乃々華「足、押さえるね。」

翔吾先生は、手に黒い管で先がライトみたいに光ってる、物を持った。

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