ト ラ ウ マ〜Ｈｏｋｕｔｏ.Ｙ〜

不登校 ページ29

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you side



あの後、切なそうな顔で「ごめん」って言って帰っていった北人先輩が




脳に焼き付いて離れない。




やっと、北人先輩が好きだって気づいたのに、




先輩があんなこというから。




北人先輩には近づいちゃダメなのかな………




神様は…どうしてそんなに意地悪なの？




あのさ、北人先輩がなに考えてるか………もう分からなくなっちゃった。




＿＿＿次の日




いつも通り、目を覚ましたけど体は重だるくて学校に行く気にはなれなかった。




北人先輩には、なんだか気まずくて“ お休みします ”とだけ送った。




ゆいには、ちょっと風邪ひいたってLINEをした。




すぐに“ お大事に ”と返信が来た。




カーテンは締め切って、家のドアも開けず、ただ自分の部屋に閉じこもった。




A「これが、世に言う………不登校…か………」




家で過ごす時間はとてつもなく長かった。




＿＿＿１２時４０分




時計の針が、１２と８を刺した時、LINEの着信音がなった。




ゆい【 体調、大丈夫？」】




画面を開くと、その文字だけが映し出された。




A【気にしないで。大したことないから。】




すぐにそう送り返すと、




ゆい【北人先輩も気にしてたよ。】




と、今は１番会いたくない、聞きたくない、見たくもない人の名前が入った




LINEが送られてきた。




A【ゆい、ありがとね。】




そう送り返し、スマホの電源を切った。






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