・ ページ38
.
「ふっかさんなんか様子おかしいよな？
体調でも悪い？」
俺を心配そうに康二は覗き込んでくる。
「いや、そんなことないよ。
ただ、ちょっと用を思い出したんだ。
康二悪いけど今日はもう帰るな。」
康二はきょとんとした顔をしたがすぐにっこり笑った。
「ふっかさんあほやな。よっぽど大事なこと忘れてたんやろ。
俺のことはいいからさっさと帰り。」
手を俺に手をひらひらと振った。
「ゴメン、この埋め合わせは今度する。
それじゃあ。」
俺は康二のもとから逃げだした。
康二と別れたあとまっすぐうちに帰った。
自分の部屋に向かうとベッドに飛び込んだ。
自己嫌悪でいっぱいだった。
康二のことが好きだ。
最初は罰ゲームのこともあったし、興味本位で康二の傍にいた。
でも一緒にいるうちに康二のことがわかってきて惹かれていってしまった。
康二が俺のこと好きなんじゃないかと気づいたときは単純に嬉しかった。
でも、確信があるわけでもないし告白して振られて気まずくなるのも嫌だし自分の気持ちに気づかない振りをした。
それで今日俺の言葉に嬉しそうな康二にやっぱり康二は俺のことが好きだと確信した。
たぶん、康二は最初から俺のことを好きないしよく思ってたんじゃないだろうか？
だから康二は告白にOKしたし、俺が放課後一緒に帰ろうと言った時嬉しそうな顔をしたのだ。
それなのに俺は罰ゲームで告白したことを言ってなかった。
最初は言い忘れただけだった。
あんまりそのことを深く考えてなかった。
康二と仲良くなりだした時も言ってないことを思い出したが、言わなかった。
それは康二に罰ゲームで告白したことを言いたくなかったのだと思う。
康二を傷つけないためじゃない、俺が康二に見下げられるのが嫌だったんだ。
自分のことばっかりだ。
康二は告白してきたのに、それ以降それらしい態度も言葉もかけなかった俺をどう思ってたのだろう？
「正直に本当のことを言って謝るべきだよな。」
そう思ったらいてもたってもいられなくなった。
俺は康二に電話をかけた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 277人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まや(プロフ) - YUKIさん» 罰ゲームの話気なってくださり嬉しいです。近々続きをあげる予定です！いやいや、むしろ読んでいただきホントにありがとうございます。コメントいただきめっちゃヤル気出ました＼(^o^)／ (7月5日 18時) (
レス) id: c3465cba05 (このIDを非表示/違反報告)
YUKI(プロフ) - ふかこじの罰ゲームのお話気になります笑いつも良いお話ありがとうございます(*´ω｀*) (7月4日 22時) (レス) id: ee9071f647 (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - 彩さん» コメントありがとうございます！嬉しい言葉たくさんでニヤけてしまいました♪はわ、タグ教えていだだきありがとうございます。うっかりしてたので外しました。助かりました！！ (6月25日 13時) (レス) id: c3465cba05 (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 凄く良かったです！！何時も見てて何度も読み返すほど大好きです！これからも応援してます！私は見る専なのでまだ占いツクのルールは分からないのですがタグにオリジナル作品と付いたまま？になってます、長文失礼しました (6月25日 12時) (レス) id: aa405bd823 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まや | 作成日時：2023年6月25日 11時
