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あれから数日経った。
たまに写真集を見返しては、サイン会のことを思い出してはうっとりしていた。
あいかわらず、俺はラウールを推していた。
今日は朝からラウールが海外のショーに出たことをワイドショーで取り上げるはずなので俺はテレビの前にいた。
『次は海外のショーで話題を集めたこの方です。』
今か今かと待ち構えているとアナウンサーのお姉さんがにこやかに言った。
「絶対ラウールや！」
俺は画面に近寄った。
画面に出てきたのはいつも以上に華々しいラウール。
「ぎゃあ、美しいわ！
俺の推し性別間違えたんちゃう？
いや、むしろ人間やないやろ！」
顔もスタイルも綺麗すぎて見惚れる。
海外のモデルと比べても見劣りしてない。
むしろ勝ったわ！
「ラウールしか勝たんってこのことやわ！」
美し過ぎて画面の中のラウールはめちゃくちゃ遠くの人に見えた。
まあ、ぜんぜん近くにはいないんやけどな。
「あの時握手してのが夢みたいやな。」
あんな近くでラウール見ることはもうないんやろな。
ちょっとだけ淋しく感じた。
ラウールのニュースが終わったので俺は仕事でもしようかとパソコンを立ち上げた。
パソコンを立ち上げると俺のアカウントをチェックした。
主に仕事用で写真とかを載せている。
たいして見に来てくれる人がいるわけではないがたまに感想とかくれる方がいたりする。
チェックしているとＤＭが届いていることに気づいた。
「ひょっとしてお仕事やろか？
まあ、ないか・・・」
ホンのごくにたまにだがここに仕事の依頼が来ることがあるのだ。
正直あまり期待せずにＤＭを開いた。
『写真集見ました。スゴく素敵でした。
特に夕焼け空の写真がよかったです。 R』
「写真集の感想や！
めっちゃうれしい！！」
俺はほぼ自費で写真集を出していて、それを仕事関係の人に渡したり書店の端の方に置いてもらっているのだ。
写真集にはここのアカウントのことを載せていた。
夕焼けの写真はかなり昔に撮った写真で自分でも気にっていた。
夕暮れ時の空が我ながらいい感じに撮れたと思っている。
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作者名：まや | 作成日時：2024年2月18日 22時
