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「あ、聞いてよ！
あべちゃん俺がkojiさんどんな人だったって聞いても教えてくれなかったんだよ。
自分は名刺も貰ってるし、連絡先も知ってるのに酷いよね！！」
ラウールが憤慨したように話している。
「だって、ラウールはもう康二に頼むって決めてたわけだし内緒にしてた方が楽しみがますでしょ？」
あべちゃんがくすくす笑いながら言った。
「自分ばっかり仲良くなっちゃってズルいよね！
康二って呼んでるし！！！
あ、僕は康二くんって呼んでいい？
僕のこと呼び捨てでいいから。」
ラウールは俺にずいっと近づくと勢いよく言った。
「え、ええけど・・・。」
勢いに押されて頷いてしまった。
また、近い！美しすぎて心臓に悪いわ！！
「やったー！！あと連絡先も教えてよ。
僕康二くんと仲良くしたい！
もちろん撮影も引き受けてくれるよね？
僕は本当に康二くんの写真が気にって僕を撮ってほしいって思ったんだから！！」
ラウールは最後の方の言葉は真剣な顔をして言っていた。
俺はその真剣な顔に疑って悪かったなと思った。
嬉しいことにラウールが俺と仕事したいって思ってくれたことはほんまみたいや。
それに、多少思惑があったとしてもこんな機会はもうないかもしれん。
推しを撮るとか夢みたいな話やし、うっかりこれが次の仕事につながるかもしれんし。
「わかったわ。
ラウールよろしくな。
俺精一杯頑張るわ！」
「やった！！うん、よろしくねー！
ってなわけではい。」
ラウールから携帯を渡されて俺は？マークが頭を駆け巡っていた。
「連絡先教えてくれるんだよね？
あべちゃんに教えて僕に教えてくれないとかないよね？」
ラウールがちょっと拗ねている。
「ええっ、ほんまに？」
推しの携帯を持っている時点でありえないのに、連絡先聞かれるとかこれは現実やろか？
聞いてくるってことは連絡したいってことよな？
「イヤなの？」
「ううん！そんなことないで！！」
俺はラウールの携帯に恐る恐る連絡先を入れた。
「はい、入れたで。」
携帯を返すとラウールが嬉しそうに受け取ったから嬉しくなった。
すかさずポケットに入れていた携帯が鳴った。
「これ、僕の番号だから遠慮せず電話してね！
他の人に教えちゃダメだよ。」
はぅ、ラウールにウインクされた・・・
「絶対他の人には教えない！
ラウールからもかけてや？」
「当たり前でしょ？」
ラウールは自分の携帯にチュッとキスをした後にんまりと笑った。
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作者名：まや | 作成日時：2024年2月18日 22時
