・ ページ19
、
「しょっぴー、俺なちょっと前までまったく人の前に出れなかったんや。
人目が怖くて家から出られんかった。」
康二は少し目を伏せて話しだした。
「どうしてここは大丈夫になったんだ？
夢さんのおかげって言ってたよな？」
「うん、俺がなアパートに閉じこもっていたらばあちゃんがこの店に連れて来てここはばあちゃんが見守っているから何も怖いこと起こらないよって。
最初は怖くてここの奥の部屋に閉じこもっていたんよ。
でも、聞こえてくるのはばあちゃんとお客さんの喋り声で、笑い声があったかくて大丈夫やって思えるようになってきたんや。」
まぁ、夢さん聞くのも話すのもうまくてついついしゃべっちゃうんだよな。
俺は自分のばあちゃん以外であの年代の女の人と喋ることないのに。
「で、何喋ってるのか気になって奥の部屋からここあがってすぐの場所にいるようになった。
そしたらだんだん人恋しくなってきてばあちゃん以外の人とも話したくなったんや。」
「ひょっとして俺が夢さんの時間帯に通ってた時も康二は話聞こえてたのか？」
「うん、実は全部やないけどところどころ聞こえてた。」
俺グミについて語ってた記憶あるんだけど・・・。
「マジか、ちょっとハズいかも。」
俺は思わず顔を覆う。
「あ、ほんまにところどころやで！でも楽しそうやなって思ってた。
そのうちだんだん人恋しくなってきて一回外に出てみようと思ったんや。
でも外はやっぱり怖くて・・・。
そんな時ばあちゃんにここの夜の店長はどうだい？って言われたんよ。
夜は私いないけどここなら何も起こらんからって。
夜にくるお客さんは少ないだろうし、気が向いた時だけ開ければいいからって言われたんや。」
「そういう事情だったのか。
うーん、夜１人で店開けてる方が怖くないか？
夜１人で寂しかったら恋人つくるとかさ。」
俺だったら夜１人って嫌かも。
夢さん、いないのに大丈夫って言っちゃうとこ夢さんらしいけど。
「え、ばあちゃんが大丈夫って言ったから大丈夫なの！
恋人は一番いらないわ。」
最後の一言は実感がこもっていた。
ひょっとしたら、康二がこうなった理由は過去の恋人のせいなのかもしれないと思った。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 286人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まや(プロフ) - みとこんどりあ 。さん» はじめまして(*^^*)私関西圏の人ではないので彼ならこんなふうに話すかなと妄想しながら書いてるのでそう言ってもらえてすごく嬉しいです(^^)仕草の書き方とかも好みとか言っていただけて幸せです♥コメントありがとうございました！ (2月4日 20時) (
レス) id: c3465cba05 (このIDを非表示/違反報告)
みとこんどりあ 。(プロフ) - コメント失礼します🖐🏻⭐ はじめまして！むむさんの関西弁とか、仕草の書き方好みすぎますㅠㅠ (2月4日 16時) (レス) @page5 id: 09eed77e78 (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - るぅさん» はじめまして、コメントありがとうございます！るぅさんはfkkjが1番なんですね(^^)この2人もいいですもんね♡もともと考えていたので書こうとは思ってます！ひとまずメインが誰が決めずに何人か書いてその後に決めることにしましたwww (2月3日 9時) (レス) id: c3465cba05 (このIDを非表示/違反報告)
るぅ(プロフ) - fkkjが1番好きなのでfkkjだと嬉しいです〜！！ (2月2日 23時) (レス) id: 1c6c4ed97c (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - YUKIさん» YUKIさんコメントありがとうございます😊nbkjですか！私もnbkj大好きです（笑）今のところあべちゃんかふっかさんにしようかなと思ってたのですがしょっぴーもいいですよね！むー、悩む！この彼かどうかは置いといて、ひとまずしょっぴーは出そうと思ってます！ (2月2日 21時) (レス) @page2 id: c3465cba05 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まや | 作成日時：2024年2月2日 15時
