生き方 ページ21
ザ「・・・A・・・愛してる・・・。」
「・・・・・。」
そう言われて、後ろを振り返れば先ほど居なくなった
はずのボスが立っていた。
ボスは言った。
この私に「愛してる」と。
スクアーロも、ボスも、
私を・・・・
アイシテイル？
「っ・・・・・。」
嫌だ・・・
嫌だ
嫌だ
嫌だっ！！
私は・・・
「愛されたくない・・・・。」
私の口から自然と言葉が零れ落ちる。
発した言葉は暗闇に溶けていく。
「私を愛さないで・・・。」
私は耳を両手で塞ぎながら座り込む。
もう、何も、聞こえないように。
「愛されたら・・・狂ってしまう・・・。」
母がそうであったように・・・
「私は知らない・・・・。」
私は愛情を知らない。
「その言葉は空っぽだから・・・。」
その言葉は音でしかない。
そして、
その言葉を告げた人は・・・
「・・・私を捨てないで・・・。」
私を・・・
捨ててしまう人。
私から居場所を奪わないで。
私を愛さないで。
愛は知らない。
知らないものは怖い。
嫌だ・・・
嫌だ・・・・。
捨てられてしまう・・・
また、捨てられてしまうなら・・・
この先、捨てられてしまう日が来るのなら・・・
私は・・・
もう・・・・
「・・・死んでるのと同じ。」
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年7月30日 10時
