雲が聴くのは月の歌 (ページ8)

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久しぶりページ8

Aside

　獄「A！」

　「！」

チャイムが鳴り、昼休み。

授業が終わると隼人がすぐに声をかけて来た。

　獄「A！久しぶりだな・・・。」

　「・・・。」

私は隼人を見上げると頷く。

隼人に会うのは久しぶりだ・・・。

　獄「ここへ来るまでに問題無かったか？」

　「・・・。」

隼人は私の頭を撫でながら私の心配をする。
隼人は昔から私の心配をよくしてくれた。

私は隼人の質問に頷いて返事をする。
気が付けばそんな私達をクラスの皆が
不思議そうに見ていた。

　男「おいおい、獄寺のヤツ、Aちゃんの頭撫でてるぞ・・・」

　男「あの獄寺が、女子と話している！？」

　女「もしかして獄寺君、知り合いなのかな・・？」

　「・・・。」

そんな話をしながらこちらを興味津々に
見ている・・・・。

注目・・・されている・・・。

　ツ「ご、獄寺君、とりあえずお昼にしない？」

　山「そうだな。屋上行こうぜ？」

注目されている私達を見た二人の生徒が、
隼人に近づいてきて話しかける。

もしかして隼人と仲が良い生徒なのだろうか？

　獄「あぁ。Aも、行くぞ。」

隼人はそう言うと私の手を引いて教室を出た。

　「・・・・。」

私は黙ったまま隼人と手を繋いで屋上へ向かう。

繋がれた手は昔と変わらず

温かかった・・・。