断末魔 ページ41
Aside
「ぎゃぁぁぁああああっ！！！」
グシャァァア・・・
「あ゛ぁぁああっ！」
ビシャァアアッ・・・
「ぐわぁぁあああああっ！！」
ズシャァアアア・・・
「・・・。」
廃墟ビルに響く断末魔の叫びと血飛沫の音。
潜入して数分で敵のアジトは血の海になった。
べ「しししっ。お前ら弱すぎじゃね？ツマラナイんだけど。」
そう言いながらベルはまた一人屍に変える。
廃墟ビルの廊下は真っ赤に染まり、足の踏み場も
無いほど死体が転がっていた。
「・・・。」
凄い。さすが殺しの天才ベルだ。
たった一人でここまで制圧できるとは思わなかった。
それに比べて私はと言うと、ここまでベルの後ろを
付いて歩いて来ただけだった。
私は何もしていない。
べ「しししっ♪ほら、早く逃げないと、死んじゃうぜ？」
「うわぁぁあああっ！！！！」
グシャァァア・・・
「・・・。」
凄い一方的だ。
相手に少し同情してしまうくらい・・・
しかし、
残党と聞いていたのに、なかなかの人数がビルの中には
潜んでいた。
きっと、元々のマフィア以外にこの地域周辺のチンピラが
薬の話でも聞きつけて群がったのだろう。
まぁ、所詮はチンピラ。
暗殺部隊の天才に歯が立つ訳がない・・・。
「・・・？」
しばらくベルの後ろに付いて廊下を歩いていたが、
ある１つの扉が気になった。
その扉だけ他と作りが違い、鉄の扉だった。
「・・・。」
チラリとベルの方を見ると、廊下の少し先でナイフを
楽しそうに投げ飛ばしていた。
まぁ、ベルなら一人でも大丈夫だろう。
私はその鉄の扉を調べる事にした。
近づいてドアノブを回すが、やはり鍵がかかって
いるようだ。
「・・・。」
どうしようかと考えていると、扉の隣の壁に
目が向いた。
これは・・・。
「・・・。」
私は扉がら距離を取り・・・
「・・・・っ！！」
助走をつけて壁を蹴り飛ばした。
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年7月20日 13時
