コーヒーと書類 ページ35
Aside
「・・・。」
ボスとあんな事があってから数週間経った・・・
今、私は制作した書類の確認をしてもらう為に、
スクアーロの部屋に来ている。
ス「・・・・・・・。」
「・・・。」
ページをめくる度に紙が擦れる音が聞こえる。
スクアーロが仕事で使っている机には、山積みの書類と
飲みかけの冷えたコーヒーが置いてあった。
この書類の山は一体どうしたのだろうか。
ス「・・・。」
スクアーロは一言も話さず、書類に目を通している。
「・・・。」
まだ時間がかかりそうだ・・・。
私は新しくコーヒーでも入れようと、机の上のカップを
回収し、キッチンへ向かう。
すぐ隣のキッチンにはコーヒーを入れる為の器具が
揃っている。
お湯を沸かしながらサイフォンの準備をする。
コーヒー豆をミルに入れ、ゴリゴリと挽いて
粉にしていく・・・
キッチンにはコーヒー豆の香ばしい
香りが漂い始めた。
ス「・・・・よぉぉしっ！完璧だぜぇっ！」
「！」
部屋に戻ると、スクアーロが叫んだ。
丁度確認が終わったようだ。
ス「う゛ぉぉおおい！A！上出来だぁ！いつも仕事が早くて助かるぜぇ・・・」
そう言いながら書類をまとめて封筒に入れ、
机にしまう。
「・・・。」
まだまだ見ての通り、仕事は山積みだが、一段落した
ようなので休憩してもらおうと、持っていたコーヒーを
机に置いた。
ス「う゛ぉお！悪いなぁ、そんな気ぃ使わなくてもいいのによぉ。」
「・・・。」
そう言いながらもスクアーロはコーヒーを飲む。
ス「うめぇぇ・・・体に染みるぜぇ・・・」
脱力し、椅子に寄り掛かりながらスクアーロは呟く。
コーヒーは美味しかったようだ。
・・・良かった。
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年7月20日 13時
