夜のお茶会 ページ14
Aside
あの後はみんな大人しく
食事を済ました。
まぁ、怒鳴り声が止む事はなかったけれど・・・。
食事が終わるとみんな自分の部屋に戻っていった。
私も自分の部屋に戻るとお風呂に入る。
この広い豪華な部屋には小さなキッチンもあれば、
お風呂だって備わっている。
部屋から出なくても十分に生活していけるだろう。
「・・・。」
お風呂から出て、クローゼットを開けるとシンプル
だけど可愛らしいネグリジェがいくつか架かっていた。
「・・・。」
私はあまりこういうのは着ないのだが、今の所は
コレしかないらしい。
仕方ないので一番シンプルな白のネグリジェを着た。
コンコンコン・・・。
「！」
丁度その時。
部屋の扉からノックの音が聞こえてきた。
誰だろうか？
そんな事を考えていると・・・
ル「Aちゃ〜ん？居るかしらぁ？」
「！」
扉の外から声を掛けられた。
声の主はルッスーリアだ。
ル「お風呂は入ったかしらぁ？もし良かったらラウンジでお茶でもどぉ〜？良い紅茶が手に入ったのよぉ♪」
扉の外のルッスーリアは上機嫌なのか楽しそうに
話かけてくる。
そんなに良い紅茶が手に入ったのだろうか？
ル「ラウンジに居るから、気が向いたら来て
ちょうだいねぇ〜♪」
「・・・・。」
ルッスーリアは私の返事を聞かずにそのまま
行ってしまったようだ。
まぁ、基本的に黙ったままの私が返事を返す事なんて
珍しいのだが。
「・・・。」
誘われた夜のお茶会。
今日来たばかりの無愛想な小娘をお茶に
誘ってくれるとは・・・。
きっと参加しても私は無言、無表情だろう。
それでも・・・
「・・・。」
私はクローゼットから淡い黄色のカーディガンを
取り出し羽織ると、部屋を出て少し肌寒い廊下を進み、
ラウンジへ向かった。
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年7月20日 13時
