[鬼滅の刃]鬼滅男子の短編集。

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『なん、で……
玄弥は、私がいると何倍もやる気が出るって言ってました！！

私は玄弥にとって障害物なんかじゃありません！そう信じてます！』



玄弥はいつも、私にありがとうと言ってくれた。
側にいてくれてありがとう。
付き合ってくれてありがとう。

こんな俺を、好きになってくれてありがとうって。


なのに……私は邪魔者扱いされるの？


実｢この前のテスト、玄弥の数学の成績が格段に下がってたんだ。

原因が分かるか？
お前なんだよ、その原因はよォ。

だからお前は邪魔なんだよォ
もう玄弥に近づくんじゃねェ。

……玄弥のためを思うならなァ。｣




そう吐き捨て、不死川先生は教室へと戻っていった。

玄弥のためを思うなら、か……



きっと、先生も玄弥のためを思って、私に別れろって言ったんだよね。

数学の成績が悪いまんまじゃいけないと思って。



私は、邪魔なのかなぁ……




『……分かんないよ、玄弥……』


誰もいない廊下で、一人ポツリと呟いた。
廊下にその声が響く。



……それと同時に、ドアが開く音も聞こえた。


玄｢陸奥花！！｣

『玄、弥……？
補習は……？』

玄｢今ソッコーで終わらせてきたんだよ！
兄貴から話聞いたぞ！

お前、俺と別れたりしたら許さないからな！！｣



肩をがっと捕まれ、物凄い勢いで叫んでくる玄弥。

でも、私は邪魔者なんじゃ……


実｢そうだ。テメェは邪魔者なんだよォ。｣



後ろから、あの聞きたくない声が聞こえた。


玄｢兄貴……っ｣

実｢お前なァ、自分の数学の成績分かってんのかァ？

コイツと一緒にいるくらいなら、少しは数学の点を上げる努力をしろってんだァ！｣



玄弥を私から引き剥がし、思いきり怒鳴り付けられる。


そんなのわかってるよ……
でも、数学が苦手だからって、一緒にいることも出来ないの？


そんなの、あんまりじゃないの……？



玄｢っなら！！

今度の期末テストで、俺は数学で……いや、全教科で！
90点以上取る！そしたら付き合っててもいいだろう！？

なァ、兄貴！！｣



玄弥が珍しく怒っていた。

しかも、90点以上って……
私でも90点取るのは難しい。


なのに……出来るの？


実｢ほォ……面白ェじャねェかァ！
よし、取ってみろ！取れるもんならな！

仮にもし取れたら、お前らの好きにしていいぜェ！
もし取れなかったら！！
お前らには別れてもらうからな！｣


玄｢望むところだよ！｣


自信満々に言い張る玄弥。
だっ、大丈夫かな……

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