新たな所属�� ページ9
ドキッドキッ
緊張しながら、とある扉の前に立つ。
ドアの横に"中所属室"と書かれたのを見て、あってることを確認する。
(よし入るぞ…！)
ガチャッ
中に入ると、広々とした広い部屋に巨大なスクリーン画面。沢山のデスクと機械で埋め尽くされた圧倒感。
(すご…)
言葉の出ないまま突っ立っていると、そばで見ていた一人の男に話しかけられる。
「君、何か用？」
「私っ、ここに所属することになったんですけど…」
そう言うと、男は「わかった。ついてきて」と真っ直ぐ進んでいく。私は、よくわからずそのままついていく。
沢山のデスクを進んで1番奥のデスクの前で止まる。
男は、そのデスクにいた中年の男に話しかける。
「コウさん、ちょっといいですか？」
パソコンから目を離して、男の方を見るコウという男。
「なんだ？」
「ここに来た新人みたいなんですけど、この子の席どこか分かりますか？」
「ん？………あー、忘れてた！すまん、助かったよ！あとは俺がやるからいいぞ」
「はい」
呆れながら去っていく男。
「いや、案内するの忘れててごめんね。
君の部屋まで案内するよ！ついてきて…」
「はい」
そうして自分用のデスクになるところに荷物を置く。
「ここが君のデスクだ、今日からよろしくな！」
「はい、よろしくお願いします！」
「うん……あっ、そういえばここにくる前に、ルイ主員に挨拶はしてきたか？」
知らない人の名前に私は「いえ‥」と疑問系で返す。
それを聞くと、コウさんはだんだん顔を真っ青になっていく。
「やっぱりか‥‥新しい地位になったら、その所属先の主員に挨拶をする。
今回はまだ新人だから甘く見てくれるだろうが、次からは気をつけてくれ！」
「は、はい すみませんでした！！」
そうして、私は案内されて主員室に入る。
コウさんは入らなかった。
「失礼します…」
ドアを開けて入る。
珍しく私服を着ている人に驚きで、一瞬固まる。
「おっ、遅くなって…大変申し訳ありません！」
頭を深く下げる私。
「いいよ…皆ほとんど忘れてることだし！
さあ、座るといい」
苦笑いをしながら、そう言って座る主員。
罪悪感と緊張感にドキドキしながら座っていると、話しかけてきたルイ主員。
「中所属のメンバーたちに会ってきたかい？」
「はい」
「うまくやっていけそうかい？」
「‥はい、まだ時間がかかると思いますが」
それに主員は笑う。
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作者名：マヤさん | 作成日時：2023年6月12日 9時
