なすりつけられた任務�� ページ45
私は女の顔を見上げ、冷めた目を向ける。
「一般人はハッキングなんて、しないよ…？」
「確かに、そうだけどっ…」
「それに困ったことがあったら、言っていいんでしょう…？」
「困ってるって、仕事じゃなくてプライベートってこと！！」
「お願いっ！真希っ…」
私は声を振り絞ってそう言うと、女はため息をつく。
「まぁ…ここに来たってことはもう匿名じゃないし、仕方ないな。
ただし、絶対に守ってよ！」
「もちろん！！」
夕方になり、私は背伸びする。
デスクの作業が終わり、ソファーに座る女の方に行く。
真剣な表情で任務の資料を見ている女。
「‥どう？」
「大体よくわかった。でも、資料には目的が何か、どこにも載ってない。教えてくれない？」
「目的は、組織の監視。
資料を読んでわかったと思うけど、国際的な組織で国の要人にも手を広げている。だから潜入して直接監視することになったの」
「それなら部外者の私より、信頼におけるメンバーに頼んだほうが余計いいじゃない！」
焦ってそういう女。
「だから言ったでしょ？メンバー達は忙しくてできない」
「いや、でも一人や二人は暇なのがいるでしょう？」
「…それが本当にいなくてさー、私もゆっくりできないの泣」
(まとめ役の時はマジで最高だったなー)
「はぁ‥やるしかないのね」
頭を下げて諦めた目でそう言う。
まるで肩の力が抜けて魂を持たない空になった"何か"。
一瞬、真っ白に見えたのは気のせいだだたことにしよう…
「ﾎﾞｿｯ 頑張ってとしか言いようがない…」
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作者名：マヤさん | 作成日時：2023年6月12日 9時
