過去への扉�� ページ35
歩いていると、大橋を抜ける。
「理由は、最後まで反抗した、かららしい‥。
おそらく反抗心が強すぎて無理に任務やらせるのはやめたんだろう‥生かす価値なしと判断してな！」
「っ…ﾎﾞｿｯ エミカ主員！」
「っ！？名前で言わないで彼女と言うんだ！
誰が聞き耳を立てているかわからない‥」
「分かりました。調べたことはそれだけですか？」
「いや、他にもある。
これはフクコから聞いたんだが、彼女はどうやら昔からとある女性をライバルとして見ていたらしい」
「それは私も知ってます。
フクコさんを捨てて、ライバルを選んだんですよね？」
それを聞くと驚くレイさん。
「ああっ‥。
あと彼女と総統の関係なんだが、どうやら昔からの知り合いだったらしい」
「それは当たり前ですよね、総統と主員なんですから！」
「いや、そう言う意味じゃなくて…同期だったらしい」
静まる会話中に歩道の横で走ってる車の音が聞こえる。
「えぇぇ──ぇ！！」
あまりの大声に歩道にいたハト達が飛び去っていく。
周りの歩行者達も一気に私たちの方に視線が集まる。
「ちょっ…‥す、すみませーん！」
しばらくすると視線がなくなり、私はレイさんに怒られた。
「…イテテッ」
背中を強く叩かれて、私は背中を優しくさすりながら歩く。
「まったく…あんなに大声にしたら、バレるぞ！」
「すみません。まさか総統と同期だったなんて！
あんなに若そうに見えるのに、一体いくつなんですか？」
「総統の年齢は確か45歳だったな‥」
「えー、そんなに！‥すごいなー」
「私はこんなところだ。ミクは何かわかったか？」
「私はまだ何も…ただ一つ気になることがあるんです」
「なんだ？」
「彼女はおそらく何か隠しています。
今はまだわかりませんが、フクコさんが言ってたことや総統と同期だったことから…つまり彼女は過去の出来事を内緒したかったということです。
それはつまり、何かを隠しているからです」
「なるほどな‥」
レイは目線で私の顔をチラリと見た。
「ミク、お前も少しやるようになってきたな！」
「ほんとですか！？私、こう見えて…警察学校でトップ成績だったんですよー！」
「人は見た目によらず意外だな‥」
「ちょっとそれ、どうゆう意味ですか？」
ジロリと目力を込めて、目線をレイに向けると、笑いながら首を振って見てきたレイ。
私は焦って注意したが、レイさんは笑い続けてきた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：マヤさん | 作成日時：2023年6月12日 9時
