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任務の顔 ページ32
松田は目が覚める、と同時に椅子に縛り付けられた状態だと気づく。
「っ、くそ!!」
「目が覚めたわね」
目の前にはエミカさんが見下すような冷徹な目つきを向けて立っていた。その後ろに控える私とレイさん。
松田はエミカさんに向かって睨みつける。
重々しい空気が漂う。
「ロイ、まさかこんなにも早く裏切られるなんて思ってなかったわ。さて、処分は本来ならここでメール通りになるところだけど……」
エミカさんはそう言って、私たちの方に目を向けて話を続ける。
「あの二人はまだ、あなたに利用価値があるから、生かせと言う‥どう思う?」
エミカ主員は黙ったまま、松田を睨む。
「…分かりきってることだろ」
「ふふっ‥そうね」
「「失礼します」」
私とレイさんは部屋から出ていく。
重々しく扉が閉まると、私は静かに息を吐いた。
(あれが任務の時のエミカさんの顔なのか…)
頭によぎるエミカさんの表情が、何度も浮かぶ。
(っ、もう見たくない…!)
服の裾を掴んで握りしめながら、私とレイさんはあの部屋を後にした。
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作者名:マヤさん | 作成日時:2023年6月12日 9時