後輩の教育はキツい! ページ29
"調和"…かつて生きてきた中で、一度でも聞いたことのない機関に松田は四六時中、頭を悩ませていた。
関係ないことでも、それっぽいキーワードで思い起こしちまう。
「おい、そこの"鍵"とってくれ!」
「なあ、俺 最近"スマホ"変えたんだ…見ろよ!」
「うわー、"すげー!"これ‥」
イライラしながら頭をかく。
「あー、わかんね!一体なんなんだよ…調和って!!」
(政府を監視するとか、情報操作とか、やべーだろ!
もしもそうなら、警察も‥ってことだよな)
松田は、楽屋を走って出ていく。
その後を他の人たちも出て行き、誰もいなくなっていた。
そこに人影…
運動をし終えて楽屋に戻ると、着替える。
松田がスマホを見ていると、一通の知らないアドレスが登録されていた。
(なんだこれ!?)
______________________
我々のことを口に出すな!
今回は見逃すが、もし次に口にすれば
お前やお前の家族や親戚を消す。
我々はいつも見ている。
エミカ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(あいつ!‥くそっ!)
仕事が終わり、車で運転している松田。
家に着くと、カーテンを閉めて灯りをつける。
(この家に盗聴器なし。服にも発信器なし!)
松田はインターネットを立ち上げる。
すると、パスワードのところで引っかかる。
(これじゃなかったか?)
パスワードを変更して、新しいのを入力する。
同じ頃 主員室
グラスの中に入ってる重なった氷がからりと、澄んだ音を立てて動く。
松田のパソコンを乗っ取り、その様子を自分のパソコンのモニター画面から見ていた。
(‥気づかれたわね)
カチャカチャ‥
パソコンのキーボードから最後にクリックを押す。
欠伸をしながら、モニター画面の時間を確認する。
すると私が部屋に入ってくる。
「私に話って何ですか?」
「丁度ぴったり、ね‥今、ロイと戦ってるの!
貴方もやってみない?」
「えっ!」
そうして席に座らされると、エミカ主員はクリックボタンを押してすべてを解除する。
「さぁ、全ての機能は解除したわ。
ここからやってみなさい」
「っ、はい」
私はできる限りの知識と情報で入れていく。
カチャカチャ‥カチャカチャ‥‥
(ふーん‥まぁ、そんなことよね)
「向こうも相手が変わったことに気づいたみたいね!
頑張って〜!!」
カチャカチャ‥
「‥貸してちょうだい」
席から離れると、ものすごい速さで打ち込んでいくエミカ主員。数十秒で決着がついてしまう。
「すごい…」
私は黙って突っ立て見ていることしかできなかった。
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:マヤさん | 作成日時:2023年6月12日 9時