所属先の仲間 ページ26
品所属室のとある一室、メンバーたちが集まり挨拶がされていた。
(うわぁ‥)
緊張して固まっていると、エミカさんが話を始める。
「みなさん紹介するわ。今日から加わることになったミク成属員よ！それじゃあ自己紹介する番ね」
エミカさんは隣の人に目を向けて、そう話す。
そこには見知った人が立っていた。
「まとめ役を務めるレイだ‥」
レイさんは無表情で短くそう言い切る。
それを見ているエミカさんは苦笑いした。
「次は、あなた‥」
「タシといいます。よろしく…」
(平凡な見た目どおりの話し方。
なんだが、話しかけやすそうだな‥)
「よろしくお願いします」
「俺はゼム、よろしく‥ミク」
「よろしくお願いします」
優しい声色でそう言ってニコッとほほ笑む。
(‥作り笑顔がうまいな、この人)
「私はフクコよ。よろしくね、ミクちゃん！
あ、ちなみに私とエミカ主員は同期なの」
「よろしくお願いします。
へぇ、そうなんですか！？」
「相変わらず新人にちゃん付けするのやめてくれない？
ミクには特に‥」
「もうっ、冷たいんだから！」
スールしたエミカ主員。
そんな反応に私は驚くが、周りは何やら苦笑いで見ている。慣れてるのかなー？
そうしてこの後もメンバーを紹介し終わり、私の自室にいた。
「レイさんがまさか品所属だったなんて驚きました！」
「そうね……どう？ここでやっていけそう？」
不安そうに聞いてくるエミカ主員。
私はエミカ主員のそんな反応に初めて気づいたことがある。
私がここにくるまで、ずっと支えられてきたということ。私が来て安心できるように、任務の時から…しかも品所属のまとめ役となんて！
嬉しくて、自然と口角が上がる。
「はいっ、ありがとうございます！ﾆｺｯ」
嬉しそうな表情のエミカさん。
「良かったわ！今日からはレイから色々と教わりなさい。私は報告書が残ってるから行くわね」
「はい」
部屋を出て、レイさんを探していると…
「やっぱり言った方がいいんじゃ…」
女が困惑した声が聞こえてきた。
私は壁に隠れて話の内容に聞き耳を立てる。
「いいのよ…エミカはきっと‥」
フクコはそういうと、走って行く。
私はなんだろうと、覗くとフクコとぶつかる。
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作者名：マヤさん | 作成日時：2023年6月12日 9時
