名探偵コナン何でもアリっ子！ (ページ21)

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秘密の扉へ導き人① ページ21

次の日の夕方

いつも通り仕事帰り…だった。

［後方約16m、ターゲットを確認しました］

イヤホンから聞こえてくる機械的な声に耳を傾ける。
後ろの気配は私にぴったりとついてきている。

(尾行されてる。よし、このまま…)

しばらく歩き続けて人気の少ない道に入ると、そこで私は一気に走りだす。
後ろから走ってくる足音が私の方へと迫ってくる。

ハァッハァッ

公園の中に走って行くと手首を掴まれる。

「きゃっ！」

私は止まって振り向く。
そこにはサングラスをかけた松田だった。

「離して！」

松田が私の腕を離すと、私は静かに息を整えてから顔を顰めて松田を見る。
サングラスをかけているので、表情が全く読めない。

すると松田は、真剣な顔つきで尋ねる。

「お前、何者だ？」

「ﾋﾟｸｯ」

「確かに捜査一課なのは本当だろうが、それだけじゃねーな」

「……」

私は目配せをすると、公園に隠れていた私服のメンバーたちが松田を取り囲む。

「っ！？」

松田は私を睨む。
私服を着た男の一人が此方に駆け寄る。

「車を準備しておきました」

「分かった」

「なるほどな…」

松田の言葉に私は松田の方に顔を向けた。

　
「俺に会ったのは、怪しませて俺に尾行させるためってわけか…」

それを聞いて私は呆れた顔をする。

「その話をするのはここじゃないところでしましょう？」

車に乗り込む松田。
しばらく走ると、ビルの前に降りる。

私が先頭で私服のメンバーたちは松田を取り囲むようにしてついてこさせる。

本部内の受付前にくると、受付嬢の一人が私にこっそり近くに来て、耳の近くで話しかける。

「ﾎﾞｿｯエミカ主員がお待ちです」

「分かりました…さあついてきて」

メンバーと共にエミカ主員のへやの前にくると、扉を開ける。