秘密の扉 ページ3
次の日
高層ビルのエレベーターに、エミカさんといた。
「これを耳につけてくれる?」
渡されたのは、ライトオレンジ色の小さなカプセル型の物。
「これは何ですか?」
「メンバー証よ」
(えっ、これが…?)
じっくり観察してみるがよくわからず、とりあえず不安だが両耳につける。
驚くことに装着感が一切なく、軽くて耳にフィットした。
エレベーターが止まるとエミカさんは後ろを向いた。
気になって私も振り返ると、扉が開いていた。
(どうしてここに扉が…!?)
頭が追いつかず突っ立ている私をよそに、気にせず進んでいくエミカさん。
離れて行くエミカさんに気づき、急いで追いかける。
長い廊下を進んでいくと、受付が見えてきた。
止まらずそのまま歩き続けて受付に来ると、話しかけられる。
「お待ちしておりました…ご案内いたします」
案内してもらい、エレベーターで地下15階に降りる。
進んでいくと"総統室"と書かれた部屋に辿り着く。
女は扉の前で止まる。
「総統が中でお待ちです。私はこれで…」
「ありがとう」
エミカがそう言うと、女は去っていく。
ノックしてエミカさんは扉を開けた。
「総統、ミクを連れてきました」
「来たか…掛けてくれ」
ソファーに座ってる男がそう言い、手で向かい側のソファーに座るよう促す。
座るのを確認すると、男は話し始めた。
「エミカ主員から君のことは聞いている…私は総統の戸田だ。
ここに君を呼んだのは、これを直接 渡したくてな…」
私はそう聞いて、机の上に置いてあるアタッシェケースに目を向ける。
「中には任務に必要な装備が入っている。
使い方は彼女から聞くといい」
「分かりました、ありがとうございます!」
「うむ…」
総統室を出てエレベーターに乗って、5階に止まる。
進んでいくと、主員室と書かれた部屋に入る。
「さぁ座って‥」
「はい」
私は言われた通り、ソファーに座る。
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作者名:マヤさん | 作成日時:2023年6月12日 9時