女の園 ページ20
安心するとさっきの話を思い出す。
「あ、あのー‥これは‥いい男がいないか探してたんです」
それを聞くと、納得する佐藤。
「へぇー…あ、そういえばおとといはありがとう！
本当に助かったわ！」
「いえいえ、昨日は風邪って聞きましたけど、もう大丈夫なんですか？」
「ええ、すっかり元気よ！」
そうして話していると、「美和子ー！」と長髪の女がくる。
「由美！」
こちらにくると、由美という女は私をジッーと見てくる。
「あ、あの‥なにか？」
「いえ、なんでもないわ。
ねぇ、美和子…明日 合コンあるんだけど、どう？」
「いくわ！あ、そうだ！久山さんもどう？」
佐藤の話に私は真顔で驚く。
「私が？」
「いい男がいないか探してたんでしょ？
ちょうどいいじゃない！」
「へぇ…そうなの！見ない顔ね…名前なんって言うの？」
「久山 実紗です」
「私は宮本 由美…美和子とは親友よ！」
「由美…それで、合コンなんだけど…」
二人は大盛り上がりで合コンの話をしていると、捜査一課の部屋の前にくる松田をみつける。
私はすかさず、二人を壁にして隠れる。
じっとして見ていると、松田は少しして何もせずに歩いて行った。
(ふぅー…危なかった)
「じゃあね！合コンの待ち合わせ場所は◯◯ね！」
「うん！」
何がなんだか分からず、私は由美さんをただ見送る。
「え‥佐藤さん、明日 私用事があって無理なんです！」
「あら、そうなの‥じゃあ、由美にそう伝えておくわ」
「ありがとうございます」
(明日は計画があるからな！)
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作者名：マヤさん | 作成日時：2023年6月12日 9時
