警察に潜入 ページ15
扉を開けると、前から歩いてきた女とぶつかりそうになる。
「あ、すみません！」
「いえ、私の方こそ…って、貴方じゃない！」
ショートヘアの女は私の手首を掴んで、連れて行く。
奥にいる太った帽子の男の所まで行くと、足を止めてようやくそこで手首を離される。
「目暮警部、連れてきました」
「君が久山さんだね！わしは目暮だ」
「よろしくお願いします！」
「うむ、みんな聞いてくれー！！」
目暮は大声で呼びかけると、大勢が集まってこちらを見てきた。
「えー、本日付けで配属された久山 実紗さんだ。
上からの紹介でここに来ることになったんだが‥これが…」
(なんか話長くなりそうだな…)
「ハ、ハーックション！！あっ、すみません」
「あ、いや大丈夫だ」
(あれ‥？何を話そうとしたんだっけ？)
目暮は話さなくなると、ミクは頭を下げて挨拶をする。
「今日付けで配属になりました‥久山 実沙です！
よろしくお願いします！ﾆｺｯ」
ミクが笑顔で向けると、男たちは何やら頬を赤らめる。
新しいデスクで整理をしていると、隣に佐藤がきた。
「あ、隣ですね！」
「私は佐藤よ、よろしく！ここ、女は少ないから寂しいと思うけど‥」
「そういえばそうですね…」
周りを見てみると、全員男子だった。
少し後悔の念が湧く。
(違うところにすればよかったー‥)
「ア、アハハ…」
乾いた笑い声で苦い顔をしていると…
「佐藤…事件だ、すぐ行ってくれ！」
と目暮は言う。
佐藤は「いくわよ、久山さん！」と言って、慣れたようにさっと準備して行ってしまう。
「あわわっ！ちょっと待ってー！」
車を発進させて、思いっきり道路に出る。
コーナーを曲がり、ものすごいスピードで走る。
「う、うわぁ〜！！」
地下駐車場に停める。
「ついたわ…って大丈夫？」
「はっ、はい‥大丈‥ぶ…うっ」
気持ち悪くなり、急いで車から降りる。
出してしまった‥ ( ￣-￣)ﾄｵｲﾒ
「ごめんね‥大丈夫？」
「だ、大丈夫です…から…先に行っててくださ…うっ」
また、そう言うと出してしまう。
「うん…」
佐藤は先に行くと、一人なる。
「ハアッ ハアッ‥」
(もう二度と潜入調査なんかやるもんか！)
と心に決めた！！
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作者名：マヤさん | 作成日時：2023年6月12日 9時
