〇願いが叶う神社 ページ7
佳山 Aside＿＿
「では、お帰りの際はお手数ですがまた事務室までお声がけ下さい」
an「はぁい」
「では、失礼いたします」
出迎えてくれた若い職員に挨拶を済ませ、
私達は敷地内の神社へ向かう。
『…………もう二度とこんな事しないからね』
an「まぁまぁ〜、そんなに深く考えなくても騒ぎにはならないってぇ」
『そうかもしれないけど、そうじゃなくて……』
an「全く、Aは真面目なんだから〜」
今回、私達は新聞部の活動で
姉妹校についての取材という名目で
立ち入り許可をもらった。
つまり、普通に不法侵入である。
何はともあれ、ここまでして学校に来たのだから
猿の偶像と�狆辰┐神萓賢瓩鵬燭�関係があるという
手掛かりが欲しいものだ。
鳥居の前まで来ると本殿の縁で
見覚えのある緑色が揺れた。
an「あれぇ？ゾムくんだぁ」
zm「チッス」
『……どうも』
まさかこんな所で鳥井くんと会うなんて
思ってもみなかった。
普通に驚いていると、
隣にいた杏菜にちょいちょいと袖を引かれる。
an「ねぇA。ゾムくんから詳しく話は聞いてないんだよね？」
『うん。依頼書を渡されただけだったし』
an「だったらAが調査してる間、私はゾムくんとお話してるよ〜。正直、私が調査にいても意味ないし、何かあったら呼んでねぇ」
『ん、分かった』
「任せた」とでも言いたげにウィンクし、
杏菜は鳥井くんに歩み寄る。
鳥井くんのことは杏菜に任せ、
私は調査を始めることにした。
本殿の正面には扉があり、鍵がかけられていたが、
なんとか付けられた窓からは中の様子が伺え、
猿の偶像を目にすることが出来た。
しかし、特にこれといって何かがある訳でもなく、
境内を歩き回ってみても何もない。
──おかしいくらいに
続く
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作者名：ゼフィランサス | 作成日時：2022年2月24日 8時
