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「いい加減に素直になったら?」
そう言うのは私の唯一の大親友である柴 柚葉。すっごい可愛くて芯の強い子だ。私が迷っている時によく助言してくれるし頼りにもなる子
『そーやなぁ……でも、今更言ったところで迷惑やない?せやかて、誰かの恋人になるとか思うたら、なんでかウチは諦めたないって思いがつよぉなる』
「やーっと素直になったか優柔不断っ子」
『え!?何その変なあだ名!?』
その後も少し話してから柚葉は用事があると言ってそそくさと帰って行ってしまった。うーんもうちょい遊びたかったなぁ
まぁ私は午後も暇だったからフラフラとそこら辺を歩いていると見覚えのある背丈の人が目に入った
『大寿くん?なんでこないな所に………え?』
この日は休日で人が多かった、でも背の高い大寿くんはよく見えた。だからその隣にいる可愛くて華奢な女の子に気づけなかった
『楽しそーに話とーね。ハハッ。やっぱりウチは愛想尽かされたんやろか……?』
あまり見た事ないほど穏やかに微笑む大寿くんは滅多に私の前では見せない表情だった。ましてや私と居る時はうんともすんとも笑いやしない
あぁ。今すぐここから逃げ出したいのに足が動かない。まるで石像にでもなった気分だよ……。まぁ最近はあんまり会っても居なければどちらかと言えば避けられてるようにも感じられた
『あーあ。こんなもん見るんなら 感じるくらいなら、こんな気持ちには気づきとうなかった』
目じりが熱いなぁ……なんでやろ?視界も歪んで上手く見えへんし笑えへん……そんな冗談はやめてや大寿くん
「A……?」
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