あの教会で逢いましょう (ページ2)

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事ページ2

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オレは何時ものように教会の礼拝堂に来ていた。そこまではいつも通りだった、しかし、今日はいつもと違う所があった

それは黒い髪の女の様なヤツが礼拝堂にあるステンドグラスの前に立っていた。暗い時間帯で少しだけ入る月明かりに照らされ、後ろ姿だけだがその女はやけに美しく見えた

気がついたらオレは女の後ろに立ちじっと見つめていた。すると振り返った女は目を見開きシアンの様な色の瞳を揺らした。嗚呼、コイツは…

この瞳も”あの時”と変わらないのか。そう思うと懐かしさが込み上げてきた。女は下を少し向いた後に勢いよく顔を上げ、震えた声で言った

『す、すみません！！』

去ろうとする女にオレは”逃げられる”と思うと咄嗟に腕を掴んだ。今までこんな事をした事がなかったオレは自分自身に驚きが隠せなかった。

すると女はオレの手を握り、子供に言い聞かせるように、安心させるように微笑みながら言った｢大丈夫だ｣と。

この優しさも暖かさも前と変わらないのか……。そっと添えられた手を握り、オレはずっと聞きたかったことを聞いた｢今まで何処にいた｣のかと

『へ？』

女は間抜けな声を出したあと、目を泳がせ逸らしていた。数分その状態が続き、やっと聞けた言葉が

『あの、何方ですか？』

｢あ？｣

その言葉に思わず、そう言った

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