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#5 ページ5

____翌朝。







いつも通りの時間に起きて、いつも通りの電車に乗り、いつも通りに会社に着く。

何ら変わらない毎日。



会社に着くと可愛らしい声で呼びかけられる。

これも毎朝のこと。








「Aさんっ、おはようございます」


「あ、おはよう、夏恋ちゃん、伶菜ちゃん」


夏「挨拶したのは私です〜」


「はいはい(笑)…あ、そんな二人にお土産」


伶「え!嬉しいです!」


「クッキー作ってたけど残るからあげる!じゃあね」


「「行ってらっしゃいませ」」






後輩の受付嬢たちにお土産を渡して大きいロビーを通り抜けてエレベーターへ。

毎朝のことながら、人が並んでる。







「おはようございます、Aさん」


「おはよう、川村くん」


壱「なんか今日ルンルンじゃないですか?」


「そう?そんなことないけどなぁ」







そんなことをとぼけながら二人でエレベーターに乗り込む。

私たちの職場は8階。

《推進企画部営業課》

これが私の勤めてる職場の名前。








壱「じゃあ先輩、また」


「うん、じゃあね」







後輩の川村くんは、隣の《推進企画部広報課》だから、ここでお別れ。

…と言っても部は一緒だからよく顔は合わせるけどね。








「おはようございまーす」


「「おはようございます」」


「Aさんっ、」








ちらほらデスクにいる同僚や仲間に挨拶をすると、

今度は可愛らしい声でまた名前を呼ばれる。



今日は呼ばれることが多い日だなぁ、

なんちゃって。



後ろを見ると後輩の乃々華ちゃんが手を、これでもかってくらい握りしめて立っている。







「どしたの?乃々華ちゃん」


乃「Aさん、本当に昨日は…」


「昨日のことはもう大丈夫だって〜(笑)気にしてないし、気にしてたら今日も上手くいかなくなるじゃん?」


乃「Aさん…」


「次は頑張ろうね」


乃「はいっ!よろしくお願いします!」








乃々華ちゃんは2年目の新人さん。

しっかりしてるし、責任感も強い。


昨日のミスを気にしてしまうところも、きっと彼女の癖なんだろうな。

なんて思いながらデスクに向かう。







「珍しいじゃん、あんたが優しい声かけるなんて(笑)」


「真波…(笑)」


真「なに、いい事あった?」


「ないですー」







同期の真波。

なんだかんだで仕事の悩みはこの人がいっつも聞いてくれるし。



…にしても、いいこと、ねぇ。

やっぱ昨日のBARが良かったのかなぁ、なんて。

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作者名:なおりん♪ | 作成日時:2018年1月3日 2時

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