. ページ9
「で、その時の遊んだ帰りに告白したって事だな」
「ハイ…アオリオさん、腕痛いです……」
馴れ初め話を語り終えた後、私はいつの間にか腕に拘束魔法を掛けられていた。
「何度聞いても私の教え方が不満だったという部分で腹が立つんだ、仕方がないだろう」
「それについては話す度に謝ってるじゃん！アオリオのケチ！器小さすぎ！」
「何 か 言 っ た か ？」
「痛い痛い痛い痛い痛い！！」
アオリオの低い声と主に、拘束魔法が更に腕を締め上げてきた。
あ、これ本当にやばい、骨がミシミシいってる。
「資料室で騒ぐな。図書室ではないとはいえ、ここは遊ぶ場所じゃねぇんだぞ」
声がした方を見ると、しかめっ面のレインと苦笑い状態のマックスが資料室に入ってきた。
「マックス、レイン助けて！アオリオがいじめるの！」
「こいつには後で反省文を書かせる、放してやれアオリオ」
「…ふん」
納得いかない表情を浮かべたまま、アオリオが拘束魔法を解いてくれた。
でもちょっと待って。
「な、なんで私だけ反省文…？」
「なんでってお前、今朝寝間着のまま部屋を出ただろう。寮の規則を破った、その分も含めての反省文だ」
そんな…明日は休日だから今日中に課題を終わらせて、マックスとマーチェット通りでデートしようと思ったのに…。
「同級生だからって容赦しねぇからな、俺は」
「レインの鬼…！別にいいよ、終わるまでマックスには隣にいてもらうから」
「あまり甘やかしすぎるなよ、マックス。同室の私でも迷惑被っているんだ、素直に嫌な時は突き飛ばせ」
「あはは…でもほら、反省文と課題を今日中に終わらせればデートは出来るぞ」
ここには鬼しかいないらしい、手厳しすぎる同級生。
半泣き状態でその場に蹲る私に、マックスが隣で膝をついて耳元で囁いた。
「課題なら俺も手伝うからさ、デートのために頑張ろうな」
「…っ！うん！」
そんなマックスの言葉が嬉しくて、私は彼に勢い良く抱き着いた。
よしよし、とマックスが背中を撫でてあやしてくれる。
やっぱり私にはマックスしかいないのだ。
「…恋人というより保護者だな、これは」
「奇遇だなレイン、私もそう思っていたところだ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 70人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
竹駒(プロフ) - ゴリラパーティーさん» ゴリラパーティーさん、コメントありがとうございます！リクエストについては追って公開しますのでお待ちください…！ (2月29日 14時) (
レス) id: ec7e084a84 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラパーティー(プロフ) - ほんとにいつも喜んで作品読ませてもらってます（？）私なんかがリクエストなんておこがましいですがマックス先輩とのいちゃいちゃ？してほしいです！！返信はわざわざ送ってくださらなくても良いです！いつも見てます（今？って話ですよねすみません） (2月23日 11時) (レス) @page15 id: f1f12a25a1 (このIDを非表示/違反報告)
竹駒@土日祝更新遅め(プロフ) - 桜さん» 桜さん、コメントありがとうございます！マックス先輩の小説がないので、それなら私が…と書いてしまいました。楽しんでいただけているのであれば光栄です！ (2月21日 22時) (レス) id: 7767493df5 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 貴方のお陰で私は生きていけます。ありがてぇ、ありがてぇ…！好きですぅぅあああッ (2月21日 3時) (レス) id: 16dfaae67e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：竹駒 | 作成日時：2024年2月16日 12時
