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本屋を出た後、マックスが向かったのは噴水のある広場。
その広場にあるベンチに腰を掛け、私はマックスの肩に寄り掛かった。
「ごめんね、せっかくのデートなのに…」
「気にするなよ、Aが楽しめるデートじゃないと俺も嫌だからさ」
マックスの大きな手が、私の頭を撫でる。
あーあ、楽しみにしてたデートが…こんなはずじゃなかったんだけどな…。
「その落ち込みよう…もしかしてアレ、思い出しちゃったのか？」
「ご名答、まさか本屋で思い出すとは思わなかった…」
「…こればっかりは、俺が何とかしてやれるわけじゃないからなぁ」
マックスは、私のコンプレックスを把握してくれている。
そのおかげで深堀りされるような事はなく、私としても気楽でいられるのだ。
そんなマックスだからこそ、私は彼の隣がとても居心地良いと感じる。
「それで、ね…周りはみんな殆ど二線魔導士なのに、マックスは一本線の私と付き合ってて大丈夫なのかなぁと思っちゃいまして…」
「………」
無言の圧が、視線が痛い。
もしかして、心の中では確かにって思ってたり…？
「周囲の目を気にして、付き合うかどうか判断しないとだめなのか？」
「…ぇ……、」
「俺は相手が優れているとかいないとかで、そういった物事は決めるものじゃないと思ってる」
"Aが好きだから" …これじゃあAと付き合っていい理由にはならないのか？
マックスの目が、私を射抜くように見つめる。
その視線に何も言えなくなり、小さく首を横に振った。
私だってマックスが好きだからアタックしたのであって、地位やら名誉やらそんなものに興味はない。
「だったら一緒に居ていいよな。今までだけじゃなく、これからも」
マックスが私の頬を優しく撫で、ゆっくりと顔を近づけてくる。
私とマックスの唇が重なるまで、あと数センチ─────。
「これが大人のキスってやつですか」
「今絶対話しかけちゃいけない雰囲気だよマッシュくん！」
「おいゴルァ！！何いいところで邪魔してんだマッシュ！」
「お前の声も十分喧しいぞ」
「きゃーっ、すごく良い雰囲気だったのに…！」
聞き覚えのある声に、私とマックスはハッと目を見開いた。
その直後、雪崩のように噴水の陰からアドラ寮の1年生達が倒れこんできた。
「…キスはお預けかな」
「そうみたいだね」
お互い顔を見合わせ、気恥ずかしそうに笑みを溢した。
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竹駒(プロフ) - ゴリラパーティーさん» ゴリラパーティーさん、コメントありがとうございます！リクエストについては追って公開しますのでお待ちください…！ (2月29日 14時) (
レス) id: ec7e084a84 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラパーティー(プロフ) - ほんとにいつも喜んで作品読ませてもらってます（？）私なんかがリクエストなんておこがましいですがマックス先輩とのいちゃいちゃ？してほしいです！！返信はわざわざ送ってくださらなくても良いです！いつも見てます（今？って話ですよねすみません） (2月23日 11時) (レス) @page15 id: f1f12a25a1 (このIDを非表示/違反報告)
竹駒@土日祝更新遅め(プロフ) - 桜さん» 桜さん、コメントありがとうございます！マックス先輩の小説がないので、それなら私が…と書いてしまいました。楽しんでいただけているのであれば光栄です！ (2月21日 22時) (レス) id: 7767493df5 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 貴方のお陰で私は生きていけます。ありがてぇ、ありがてぇ…！好きですぅぅあああッ (2月21日 3時) (レス) id: 16dfaae67e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竹駒 | 作成日時：2024年2月16日 12時
