Stories of The Holy Night …or The Dream？2 (ページ20)

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JS「違うよヌナ、こっちを差すんだって。」
「…チソンア。」

絶賛プラネタリウムセッティング中。
チソンは説明書を読まないタイプらしい。

あれやこれやと言ってくるから全部やらせてあげたいけど、この子に任せると壊れる未来しか見えない…

さっきから差し込むフィルターについてなんやかんや言ってくるチソンに目で訴えると、ほっぺをぷくっと膨らませて、

JS「…わかりました。任せます。」

また拗ねたかな、と思ったけど、そうでも無いらしく、余ったフィルターを室内灯の明かりに透かして遊んでいた。

「…出来た！」
JS「お！」

「チソンア。目、閉じて。」

言われた通りに目を閉じるチソン。
…綺麗な顔をしている。

見とれてしまったのは内緒にして、部屋の明かりを消す。

「うわぁ…」

思っていたよりもクオリティが高く、室内に広がった満天の星空に思わず感嘆の声を上げてしまった。

JS「え？どうなってるんですか？」
「あ。ごめん笑。目、開けていいよ。」

ゆっくりと目を開けるチソンを見つめる。

JS「うわぁ…」

チソンの目に映る満天の星空。

JS「…星ってこんなに沢山あるんですね。」
「そうだね。」

JS「これだけ沢山あったら、ある日突然、一つくらい無くなっても誰も気付かないかも…」
「知ってる？
今見てる星の光って、何年も昔のものなんだって。」

JS「…じゃあ、今目に光が届いていても、星自体は消えてることもあるってことですか？」
「…可能性はゼロではないよね。」

チソンの瞳を介して満天の星空を眺めながら考える。
…君のとなりで、わたしは輝けているだろうか。

JS「でも。
死んだ後も何年も自分の存在を認識して貰えるって考えると、悪くないかも。」

どうですか？、とチソンが急にこちらを向いたので、満天の星空が映っていた彼の瞳に、今度はぽかんとしているわたしが映し出された。

JS「ヌナ。」

すうっ、と息を吸って首を傾げるチソン。

JS「ヌナは僕のもとにずっと光を届けてくれますよね？」

そう言った後、照れくさくなったのか、ふっ、と笑みを零した。

つられてこちらも、笑ってしまう。

…もちろん。
君がまぶしすぎて困るくらいの光を、愛を与えるよ。

そう言葉で答える代わりに、にっこりカーブを描いている大好きな彼の柔らかな唇に甘くくちづけを落とした。