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こういうときは下から出てみるが吉。
｢なに？｣
｢悠太に連絡できたりとか…｣
ゆっくり椅子から立ち上がってこっちに向かってくるオッパ。
｢うん？｣
｢…うん？｣
聞こえてたよね？
…とか言ったら絶対連絡して貰えないから、
｢えぇと、
悠太に、連絡していただけますでしょうか？｣
｢うーん？
もう一声、｣
わたしの目の前までやってきて、
地べたに膝をついて座っているわたしと視線を合わせるように身をかがめた。
もう一声って言っちゃってるよ…
｢神様仏様ジェヒョン様…
悠太さんに連絡していただけますと幸いです｣
正座をして手を合わせて頭を下げた。
｢なんで？｣
｢なんで！｣
予想してなかった返事に足を崩して叫んだ。
｢なんで！
だって、え？
飛行機に遅れそうなんだよ？
父さんも母さんも悠太も日本に帰るのに、
わたしだけ韓国に残されるんだよ？
そうなったら天涯孤独だよ…
お金もないのにどう生きてくっていうの｣
｢それなんだけどね｣
オッパがわたしに合わせてよいしょって床に腰を下ろす。
足を畳んで体育座りの姿勢をとった。
｢Aが乗るはずだった飛行機は11:40仁川発13:30関西空港着。
こっからどう急いでも仁川まで1時間はかかるし、搭乗手続きなんか入れたら間に合わないのは確実。｣
｢え？
なんで知って｣
｢さっきユタヒョンから連絡来た。｣
｢まじか｣
｢“ジェヒョンオッパに会ってきます
日本には帰るので心配しないでください”
って置き手紙を残してきたんでしょ｣
偉いねって、
思ってなさそうに体育座りのまま前後に揺れた。
へぇ。
納得しそうになって全然問題が解決してないことに気付いた。
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作者名：mawol | 作成日時：2022年11月24日 3時
