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「…2人、どこで知り合ったの？」
「公園！」
「…展望台公園」
ジェノの答えに、えぇなにそれぇ！って声を上げるジョンウ。ウチが見えるから展望台公園って呼んでるの、言ってなかったかな…
「そこまで遅いわけじゃないけど、小さい子たちはもういないような時間で。背が高くて髪が長い男の人が滑り台の上で滑りもせずに永遠に座ってるみたいだったから、通報しようかと思ったの。してないけど。まぁそれがジョンウさんだったわけ」
「そんなことが…いつの話？」
「うーん、Aちゃんが転んで泣いてた、あの日かな」
「え、ヌナが泣いたって？珍しいね…」
「ジェノくん知らないの？Aちゃんは意外と泣き虫だよ」
「何知ったような口聞いてんのさ、たかが他人のくせに」
「たかが他人を見くびるなよ！配偶者は兄弟姉妹より相続順位がずっと上なんだから！」
「いい加減、言い合いはやめてよ、って…え？」
「そうそう、それとこれは別の話でしょ、って…え？」
2人分の視線を浴びてジョンウが口を噤んだ。あ、しまったって顔で。
「“その”単語が出てくるってことは“そこまで”のビジョンがあるってこと？」
うん、今聞こえちゃいけない単語が聞こえた気がする。ジェノがビジョンだかなんだか言ったので思い出した。あの日、先輩の家で、ジョンウは。
「…ねぇジョンウ、進捗が概ね順調な10年単位の計画って何？」
両手の人差し指を合わせてつんつん。
都合が悪くなるとそうやっていじけたふりをするのはわかってる。
「ジョンウ」
観念したように口を開いた。
「ジナが、」
「待って、ジナって誰。この期に及んで他の女？」
「少年は黙って」
「ジェノ」
「ジェノくんは、ってあぁもうめんどくさいな！ただ黙って僕の話を最後まで聞いてよ」
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作者名：mawol | 作成日時：2022年9月2日 19時
