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「ジェノの勘違いじゃない？
だってジョンウには彼女が、」
「は？
…ちょっと待って理解できない。
ヌナ、こんなことしちゃダメだよ」
「どうして？」
「どうしてって。彼女がいる人を家にあげちゃダメでしょ。どう考えても。浮気じゃん」
…たしかに。考えたこともなかったけど、配慮が足りなかった。
「じゃあ、ジョンウ、悪いけど、」
「いやちょっと待って！？」
ジョンウと離れるのは寂しいけど、浮世に存える人間だからね、これでも。出て行って、と言おうとしたときだった。
「なんで僕の話を聞かずに2人とも話を進めちゃうの？…姉弟そっくり…
じゃなくて！僕に彼女なんかいないし、Aちゃんは何を勘違いしてるか知らないけど、本命の彼女なんかいたことないし、
僕が好きなのはずっとAちゃんだけだもん！！」
「え？」
「いや、それはそれでどうなのって感じなんだけど」
ジョンウが好き？わたしを？
「…だって、え、そんな、…ん？」
中学生のとき付き合ってた綺麗な先輩は？そのあとも可愛い後輩と付き合ってたよね？高校でも彼女がいたはず…
「ちょっと、うちのヌナ混乱してるんだけど
ジョンウさん、どうしてくれんの？」
「こっちのセリフだよ！だからもう少しタイミングを見てから言うつもりだったのにジェノくんが焦らせたせいだからね？」
「…そうなの？…違うと思うけど」
キャンキャンキャンキャンって仔犬が言い合ってるみたい。2人をじっと見つめてみた。
「…ヌナ？」
「Aちゃん？」
はっと我に返る。
「お、良かった生きてた」
「たまにそんなときあるよね」
今度は、ねーって顔を合わせて、仲良いんだか悪いんだか。
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作者名：mawol | 作成日時：2022年9月2日 19時
