守護天使、ストーカー、あるいは。 (ページ27)

今日:22 hit、昨日:16 hit、合計:75,043 hit

27 シカゴvsワンコ vers.2 ページ27

・

「自分の家に閉じ込めることが出来て安心してる？
どうやら僕の方がAちゃんに関しては何年も先輩だから、ハンディキャップで教えてあげるね。
Aちゃんは意思がないんじゃない。考えすぎた結果、相手に納得しちゃうだけ。
その思考回路に関しては、最後まで自由にしてあげた方が勝率が上がったりして」

知らないけど。なんちゃって。

「ここに来てもお兄さんの顔見るだけだし
このままじゃお兄さんが好きみたいになっちゃう…」
「何言って、」
「じゃあね。
イケメンで賢くて優しいジャニ先輩。
Aちゃんのこと、よろしく頼むよ
Aが誰を選ぶとかじゃなくて、僕の計画は10年単位で進んでて進捗は今も概ね順調…。

…さようならお兄さん。迷惑かけてごめんなさいってお互い様だけど僕は許してあげる。

Aちゃんもバイバイまた明日ね」

ハッて焦った表情を浮かべて振り向いたソジャニの背中越しにバイバイって手を振るAちゃんが見えた。ほら全部上手くいってる。

あ、名前知ってるってバラしちゃった。

まぁいいか。計画を進めるのに重要なのはソジャニじゃなくてAちゃんの意思だから。

バタンって勢いよくドアが閉められて鼻に風を感じた。キャップを被り直して振り返ったら、沈みかけの夕陽が見えた。

・