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ジョンウが転がり込んでくる1週間前。
人生で初めて修羅場というものを体験してしまった。
同じ予備校で、合格したら付き合おうって。
初めてできた彼氏だった。
わたしの家にある大きなベッドは彼と折半して買った。ベッドを買うとき、恋愛に不慣れなわたしはこう言った。
「でもさ、もし別れたらどうするの？」
「うーん、Aの家に置くものだから、Aが持っとけばいいんじゃない？俺が持ってっても困るでしょ？
まぁ多分このベッドはそろそろ替え時だね〜って言ってまた2人でここに来るようになるよ」
そのときはお互い明るい未来を描く余裕があったのに、わたしがもし別れたらなんて言ったからか、現実になってしまった。
普段長引く授業がどういうカラクリか、1限分も早く終わった。あとは全部空きコマだったから家に帰ったら知らない男がいた。
お互い裸で乳繰りあっているのを見て一気に冷めた。彼のカミングアウトも冷静に聞くことが出来た。
いろいろ初めての相手ではあったけどどこか無理してる感があったんだ。
好きな相手だっただけにショックだったけど、衝撃が大きすぎて一周回って幸せになってほしいと思っている。
1週間経って、ようやく人に話す気になって、ジョンウに自虐ネタみたいに話したら、その日の夜に転がり込んできたんだっけ…
わたしよく家に上げたな。
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「ジャニ先輩。
わたししばらくここから通ってもいいですか？
家賃は出すから、どうかお願いします！」
「いいけど、実家帰れば？
ユウタと同じ中学ってことはそう遠くないでしょ？」
…実家に帰るとジョンウと会うかもしれないから、
「…先輩の好きなコーヒー、毎日買ってくるんで！」
「いや、毎日はいらないかな、俺毎朝1杯派だし」
まじか。
サークルのとき、俺今からゼミに戻らなきゃ〜って言いながら飲んでたあれは？
「まぁいいや。別に困ることもないし
最近までうちも居候いたし
…はいコレ、合鍵」
「え、いいんですか」
「いいんですかってないと困るでしょ
まぁ、1週間くらいしたら帰ってね」
「ありがとうございます！」
勢いよく5回くらい頭を下げたら脳震盪でくらくらした。
ジャニ先輩、体も大きいと心も大きいのかな。
「一生ついて行きます！」
「なにそれプロポーズ？」
「いや…」
「違うんかい。まぁ断るけど」
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作者名：mawol | 作成日時：2022年9月2日 19時
