守護天使、ストーカー、あるいは。 (ページ2)

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『ねぇ』

『ねえい』

『つ帰ってくるの？』

『電話してい？』

カフェでレポート中もピコンピコン鳴るそれが煩くて通知OFFにしていたら、不在着信5件になっていた。

「A、さっきからそれ、出なくていいの？」

通知は消しても画面は光るから。

「…あぁ。ごめん、うざいよね」

「いや、緊急じゃないの？出た方がいいよ？」

「うーん。メッセだけ入れとく。」

『今友だちと課題中なの。後にして』

秒で未読が消えたのにやっぱり電話をかけてきた。

「ごめん、わたしちょっと」

「うんうん行ってら
ウチらでやっとくから」

理解の深い友人たちには感謝しかない。
席を立って、お店の人に一礼して部屋を出た。

［もしもし］
［もしもし！Aちゃん？
…よかったぁ、やっと出た］
［…
なに？課題中なんだけど］

［あ、…ごめんね
じゃなくて！僕とも課題してよ］
［何言ってんの？もうゼミだけでしょ
ゼミの課題ならゼミの人とやりなよ］
［Aちゃんの方がわかりやすいもん］
［…切るよ］

［あーうそ！嘘だよ！…寂しくて］

…さっき犬じゃなくてうさぎって言った方が良かった？

［サッカー見てたんじゃないの？］
［もう試合終わったよ
ねぇAちゃんいつ終わるの？
僕、迎えに、］
［いらない］

ブチって切って通話終了
罪悪感はあるけど、わたしだって怒りという感情はある。

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