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髪を乾かしているうちに、次のトラックに移り、
あ、これこれ。これのために今日はこのCDにしたんだよ。
ドライヤーを冷風に切りかえて、耳を澄ましたけど。
「…Damn it！」
嘔吐中枢が揺さぶられるようなイメージ。
気分が悪くなって、暴言を吐き、ラジカセの停止ボタンを押した。
…やっぱり、睡眠不足、良くない。
髪を乾かしきってから、ドライヤーを片付け、再びラジカセの前に立ち、トラック表示を07まで進めて、再生ボタンを押した。
目を閉じれば浮かぶ歌詞。
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会えますように
僕の中に
いつからか存在していた
君という贈り物に
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この歌声に、生かされている。
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「「「かんぱーい！」」」
地元の居酒屋を貸し切っての同窓会。
行こうか行かないか迷ったけど、もしかしたら、と宝くじに当たる確率より低いんじゃないか、というくらいの可能性に賭けて、参加した。
「A、来ないかと思った。」
「なに？来ちゃダメだった笑？」
高校時代の、同性では1番仲良かった子に、冗談交じりで返すと、
「何それ笑笑、なんとなくだよ。」
それ取って、と言われるままに、わたしの近くに重ねておいてあった小皿を取って、彼女の前に置こうとした。
小皿は上手く運ばれることはなく。
ガヤガヤと盛り上がっていた店内全体に聞こえるくらいの音を立てて、
パリーン。
数枚はテーブルに倒れるだけで済んだけど、数枚は、床に落ちて割れてしまった。
静まり返る店内で、店員さんの
「大丈夫ですか！？」
の声だけがよく聞こえた。
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作者名：mawol | 作成日時：2022年2月17日 2時
