【東京喰種】向日葵の恋。 (ページ2)

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「そうしてジャンヌは―...」

そう世界史教師の西原孝則が言いかけて、

6時間目終了を知らせるチャイムが鳴った。

「じゃーこの続きは次ー。はい号令ー。」

「きりーつ、礼ー。」

「「「ありがとうございましたー」」」

授業が終わり、生徒たちは立ち上がって黙々と部活の準備や下校の準備し始める。

中にはあくびをしながら両手を上にのばして背筋を伸ばす生徒もいる。

「A！今日部活行くでしょ？」

１つ前の席に座る岸本美桜がこちらを振り返り話しかけてきた。

『うん、もちろん。』

美桜は同じ剣道部でこのクラスで1番最初に仲良くなった友達だ。

「よかった！一緒に行こ！

あ、そういえばさ、最近ここら辺でもCCGが見回りしてるみたいなんだよねー」

CCG。それは喰種にとって永遠の敵になるであろう団体。

私は固唾を呑んだ。

もし自分がCCGに捕まれば、きっと自分は跡形もなく殺されるだろう。

自分はCCGに一目置かれている存在。

いわゆる特別指定されている、SSSレートの喰種...というより、半喰種、と言ったほうが

良いだろう。

母が人間、父が喰種。

すでに他界している両親の間に生まれた私は、母の強い生命力で生まれてきた。

「喰種がいたら怖いな～」

『そうだね』

造った笑みで私は美桜に微笑みかけた。

彼女が恐れている存在が自分であるということに、

私は虚しさが残った。