14．不安は尽きない ページ14
「ほな早速、自己紹介でもしよか？」
いつの間にか平然と座っていた鬱さんがそう切り出した。
「さっきも言うたけど、情報機関の顧問をしてます鬱ですぅ」
「大先生ｷﾓｲな」
「え」
「俺はシャオロンや」
豚の缶バッチのついたニット帽を被った男が馬鹿にしたような笑みでこちらを見る。
「コネシマや」
サッカー選手のユニホームのような恰好をした男は、腕を組み感情の全く籠っていない目のまま淡々と名乗る。
「流石、心無いっすね先輩。あ、どうもショッピっす」
紫色のヘルメットを被った男が気怠げに話す。
「俺はひとらんらん。皆からはひとらん、もしくはらんらんって呼ばれてるから好きに呼んで」
白い軍服に赤い×印の付いたマスクをつけた男性が気遣い気に言う。
「外交官のオスマンめう」
先程の糸目の男性が可愛らしく手を振る姿が嫌に様になっている。
「この軍の参謀を務めています、エーミールです」
ミルクティーのような髪色に白目にも見える瞳の男性が丁寧に答える。
「ここの軍医のしんぺい神です。よろしくねぇ」
薄い水色の半纏を着て顔に"神"と書かれた紙を貼った男性が緩やかに微笑む。
「ぞ、ゾムや」
こちらにナイフを向けてきた緑のフードパーカーを着た男がやけに私の方を見て笑う。
「ここにいる奴だと俺が最後やな。ここの書記長やってます、トントンです」
恰幅の良い眼鏡の男性が険しい表情でそう告げる。
相手側の紹介が済むと、アイラが笑顔で私の方へ振り返った。
まぁ、そうなるだろうね。
「アイラ様のお世話及び護衛役のAです」
腰を折り曲げて至極丁寧に挨拶をする。
「ふむ。ここにいるのは我が軍の幹部なのだが、生憎と全員は揃っていない」
「会ったらそん時にでもまた挨拶すればええ」
「じゃ、まずは誰かに案内してもらいたいんだが」
「あ、なら僕が「はい！ぼ、僕が案内したるで！」
手を上げようとした鬱さんを押し退けてゾムさんが元気よく立ち上がった。
「行くのはええけど、ゾムだけやと不安やから鬱もついて行きや」
「あ、はい」
「ほんならはよ行こや」
また気付けば目の前に緑のフードが現れて体が強張る。
そんな私の様子にゾムさんはニヤリと笑う。
「あぁ、もう。ゾムさんそんなに脅かしたらあかんで。ごめんなぁ、取り合えずそういうことやから部屋まで案内したるよ」
「分かりました。では、私たちはこれで失礼します」
一礼して退出するアイラに続いて私も部屋から出る。
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ニコ(プロフ) - 白夜（ハクグン）さん» 温かいお言葉をありがとうございます!!おかげで創作意欲が取り戻せましたw無理をしない範囲で物語を進めていきますのでお楽しみに。 (2020年11月14日 16時) (
レス) id: 531ac8166f (このIDを非表示/違反報告)
白夜（ハクグン）(プロフ) - 初コメ失礼します！騎士さんとお嬢様が大好きすぎてもう、、、すごく読んでて楽しい作品です！応援します！あ、これからも、です！最近色々問題が多いので、お体にも気をつけて、、、無理せず頑張ってください！ (2020年11月13日 12時) (レス) id: d2ad143a92 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ(プロフ) - Ｒ_さん» ありがとうございます！そう言って下さる方がいるだけで頑張れます……！最後までニヤニヤ出来る作品を目指しますw (2020年5月18日 9時) (レス) id: 531ac8166f (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ_ - 初コメ失礼します！！ とても面白くてニヤニヤしながら拝見させて頂いています(((変質者))) この作品大好きっす…！ 応援してます…！！ 更新、無理しない程度に頑張ってください…！ (2020年5月18日 1時) (レス) id: 882f22aeaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニコ | 作成日時：2020年4月13日 23時
