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きっかけ ページ3
“むかしむかし
山口の山のふもとの小さなお寺には小さな池があって、山に住む傷ついた一匹の白ギツネが傷を癒すために通っていました。
その様子を見たお寺の和尚さんは白ギツネがいなくなった後、傷を癒していた池に手を入れてみるとなんと温かい温泉だったのです。
驚いた和尚さんはその池を深く掘ってみると、
地面からこんこんとお湯があふれ出し、一緒に薬師如来の金像が出て来たのです。
やがてその温泉には屋根が付けられて、そばには一緒に出て来た薬師如来を祀ったお堂も立てられると山口の人たちは薬師如来を参拝してお湯に入るようになり、湯田の街は温泉の街として賑わったとのことです。
めでたしめでたし”
「全然めでたしちゃうやんけーーー‼︎」
「喧しいわ豚！」
べシッ
「ｲﾀﾞッ！そんくらい許せや！ケチサム！」
「で？急にどしたんや？叫んで」
「サムもこの話読んだら絶対分かると思うで」
彼は宮治
宮侑の双子である
性格は同じでは無くとも
顔や通う学校、部活、苗字宮侑と同じである
だが彼には侑とは違う点が幾つかある
まずは、部活でのポジション
そして好きなモノ
などなど
その中でも最も違うのは
バケモノが視えないと言うこと
「なんかスッキリせん話やな
湯田温泉の話は分かるんやけど」
「せやろ！？せやろ？やからな俺はこう思ったんや！」
「“全然めでたしちゃうやんけ！あの白ギツネさんは
どしたんや！よぉーーーしこうなったら俺が白ギツネさん探したるわ！”ってな！」
「馬鹿かお前は」
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作者名：辛口 | 作成日時：2024年2月11日 22時
