185.珍しい鬼の話し ページ38
「煉獄さんは何事にも真っ直ぐなので、話が噛み合わないこともありますが、Aさんにはきちんと意思を伝えることが出来ているのですね。私、Aさんとお会いして安心しました」
「ふふふっ。あの人すぐ早合点しちゃうから、私でも話が通じないことたまにありますよ」
「あら、そうでしたか。でもまぁ表情も豊かで、口数も多い優しい方ですからね。…誰かさんと違って話しやすいです」
ちらりと胡蝶さんの視線が隣の冨岡さんに行く。
しかし冨岡さんは気付いていないのか、表情一つ変えない。
この二人は仲が良いからお互い“そういう”態度をしているのかしら?
…良く分からないわね。
そんな事を考えながらも私と胡蝶さんの話が盛り上がっていく。
「まぁ!胡蝶さんのお屋敷で怪我人の手当てを?…と言うことは、この前の杏寿郎さんの傷の包帯は胡蝶さんだったのですね!」
「いつも主人がお世話になっています」とお辞儀をする。
「柱になられてから煉獄さんはあまり怪我をされていないので、驚きはしましたけれど、大したことはしていませんよ」
「そうねぇ…。最近はかすり傷ぐらいで私も安心しているんです。だから、久しぶりに包帯を巻く程の怪我をして帰ってきた時は、少しどきっとしました…」
言ってからハッとする。
「あ、ごめんなさい。私ったら………」
杏寿郎さんのお仲間の前で何を弱気なことを言っているのかしら。
「Aさん…」
胡蝶さんが心配そうに私を見つめてきたとき、隣の方でどっと笑い声が起こった。
「それにしても不死川、お前派手に一撃入れられていたなぁ!」
「うるせェ!」
お酒のせいもあるのか、不死川さんが顔を赤くしながら叫んだ。
「にしても、……人を喰わない鬼を連れた隊士ねぇ」
「え…?」
宇髄さんの言葉に私は固まる。
人を喰わない鬼………?
「うむ。俺も未だに信じがたい。だが、血まみれの不死川に噛み付かなかったのもまた事実だ!」
いつの間にか立ち上がっていた杏寿郎さんが私の隣に座り込んできた。
「そんなことも…あるんですね。全く想像出来ません」
ぱちっと瞬きをすると胡蝶さんが尋ねてくる。
「Aさんは鬼と遭遇したことがあるんですか?」
「えぇ。…お恥ずかしながら三度襲われたことがあります」
「さ、三度…?」
目の前の胡蝶さんが、驚きで目を見開いたあと瞬きを繰り返す。
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義勇と杏寿郎推し - 杏大丈夫か?心配だ!まさか杏鬼に襲われたのか?杏〜〜〜〜! (2021年5月3日 10時) (レス) id: 4609b567d2 (このIDを非表示/違反報告)
義勇と杏寿郎推し - 鮭大根食べたい・・・・・。ムフフしたい・・・・・。ないからさつまいもで我慢した!わっしょい! (2021年4月8日 17時) (レス) id: 4609b567d2 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - 義勇と杏寿郎推しさん» こんばんは(^^)なるほど、今度はアオイちゃんですかね。 (2021年4月7日 20時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
義勇と杏寿郎推し - あら!正解です!簡単でしたね! 月のものが来てなかったらもしかしたら・・・・・妊婦しているのかもしれないので蝶屋敷に来てくださいね!誰だしょう?しのぶさんじゃありません!蝶屋敷の誰です!答えはコメントで! (2021年4月7日 9時) (レス) id: 4609b567d2 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - 義勇と杏寿郎推しさん» こんばんは(^^)ふむふむ。しのぶさん、ですかね? (2021年4月6日 18時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月見 | 作成日時:2021年3月14日 8時