【MHA】価値観の相違は必然的で (ページ16)

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人生という道とは。15 ページ16

気にした視線の先…

大方、時間稼ぎ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

水樹「…悪いけど、林檎

アップルパイじゃないと食べないんだよね」

そう言うと、眉が動いた

………昔と好物は変わらないらしい

藍「ねぇ、もしその林檎に毒が入っていたならどうする？」

その質問に、思いついた答えは他人からすれば

『おかしいんじゃないか』

と言われるようなものだろう

水樹「…少量を徐々に食べさせていく

毒は、体内に取り込んでからすぐに死ぬわけじゃない

なら、内側から少しずつ苦しめる」

その答えに対して、また藍は『ｸｽｯ』と笑った

藍「やっぱ、思った通りだ」

『は？』

と言う直前、ナイフで自分の腕を傷つけるなり何かの種を体内に取り込んだ

脳が危険を察知し、腰についていたカードケースに手をつけ身構えた

藍「意外と、優秀なんだね

ヒーローってのは」

芽生え始めた『何か』は、見た限り蔓のように見える

カードケースを開け、無造作に1枚取り出そうとする

けど、その間にも成長を続けた蔓はうねうねと動いていた

藍「遅いよ、水樹」

蔓は地面へと突き刺さっていったと思いきや、私の背後から出てきて両手を拘束してきた

その強さは手首を動かすのもままならず、持っていた1枚のカードを地面へと落とした

藍「……敵に拘束されてもなお、ヒーローになりたいって言うの？」

藍はこちらへ近づきながら、淡々と言った

藍「さっきの林檎の質問もそうだけどさ…

水樹も敵(こっち)側だよね」

だから、こっちも同様に返した

『元から、サイコパス診断で引っかかっている』と。

藍「知ってるよ、サイコパス…

水樹は根っからの敵の素質あるとは思ってたけど、

さっきの答えではっきりした

水樹は敵になるべき人間なの

ヒーローはどうせ見くびる存在だもの…

_______水樹、敵(こっち)側に落ちて」

思わず、鼻で笑った

藍「…何」

水樹「いやぁさ、サイコパスの奴を誘う変わった奴…

いるんだなぁって

…まあ、藍はいつも変わってたけど」

藍「落ちるの、落ちないの？」

応答にやや焦りがあるように感じた

私の頬に手を当て、こちらをなんとも言えない表情でこちらを見ていた

水樹「ごめん

＿＿＿＿＿＿＿＿______気分屋なんだ」