【MHA】楽しき日和、虚偽の心情[完結] (ページ24)

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限度24 ページ24

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿あれから、2年と数ヶ月が過ぎた

今日は卒業式で、桜がきれいに咲いていた

仮免にも合格して、事務所にもちゃんと契約を結んでもらって安心して卒業することができる

……喧嘩が絶えなかった日常がもう喧嘩することも無くなって学生という職業が終わってしまう

あの一件から、ちゃんと消太もひざしも和解して無事ことが落ち着いた

A「＿＿＿＿＿＿＿＿卒業生代表3年A組哀川A」

………さよなら、青春の最終ページ

『必要最低限』に卒業生代表として読み上げた言葉はきっと、自身でもずっと忘れているだろう

喜怒哀楽の思い出も、その人たちの青春の最終ページに刻まれたことだろう

………

山田「いいのか？

こんなところで、卒業生が式の片づけをしていて」

A「都内から出て行くんだもん

少しくらいさ、長くいたいじゃん」

山田「そういう意味じゃねぇよ」

A「判ってるけど、いいよ

…三年間で余計思い知らされた

自分、仕事人間だ」

何もかも丁寧にきちんとしないと落ち着かない

テストで成績がボロボロで帰って来た時は、しばらくずっと勉学に励んでいたくらいだ

もう、流石に自覚した

山田「………卒業アルバムにメッセージ書いといたから、ちゃんと読めよ！」

A「当たり前だよ

適当に放り投げて教室に置いてきたんだから、クラスメイトにもめっちゃ書かれてることだろうよ」

想像がつく

ものすごく

山田「じゃ、俺行くからな」

『はいよ』と返事をして、体育館を見渡す

……あと紅白幕か

一つ一つ丁寧に机に乗っては外していく

いやさ、体育館デカすぎでしょ

まあ、雄英だもんね

しょうがない

相澤「……A」

A「次は消太か…

なーに？」

相澤「お前、変なところでドジなんだから気をつけろよ」

A「ちゃんと、頑張って気をつけてやってるし！！！」

相澤「Aは、都内で就職活動しなかったんだな」

A「…競争倍率が高いから、面倒なことはしたくないなって」

相澤「意外と適当なところあるよな」

A「真面目に生きたってつまらないじゃん

…で、何か用があってきたんじゃないの？」

そう質問すると、手を差し出してくる消太に何かを受け取った

A「あぁ…定番のボタンか」

相澤「もれなく言うと、お前のボタン欲しがっていた人多かったぞ」