限度11 ページ11
ひざしの個性に耐えつつ、走り始める私と消太
気が合うのか、どんどん前へと進んでいった
最初の地点…
＿＿＿＿＿＿仮想敵
攻撃されたら、元も子もなくないか！！？
何機とか数えてる場合じゃない…
A「どうすんの！？」
相澤「合理的に行くぞ
仮想敵を凍らせて、体制を崩し後ろとの距離を稼ぐ
お前に任せっきりになると思うが…」
A「むしろ、頼ってほしいくらい！！！」
仮想敵に向かって走りつつ、タイミングを伺う
……まだ
早く動け…
……！
A「『魔力:氷結魔法』！！！」
軽く凍らせて、その間を潜り抜けていく
相澤「流石だな」
A「まず、私はその作戦を思いつかない
思うように動かしてみてよ、私をさ」
相澤「…んなことはしない
お前も必要って思った時にやればいい
俺の判断だって、間違う時がある」
山田「お先にｨ！！！！」
空からひざしの声が響く
組んだ相手は…
A「鳥になれる個性…！」
相澤「とりあえず、遅れをとらないように走るぞ」
A「わかってるっ！！！」
距離はどんどん遠ざかっていくばかり
いきなりの突風があれば体制が崩れて落ちるのに…
突風か…
今日は快晴だし、起こり得ない
なら…
A「起こすしかないか」
相澤「なんだ」
A「この密林、地面で走るより空中移動の方が早くない？」
相澤「それもそうか…」
A「で、提案なんだけど＿＿＿＿＿＿＿」
私の考えを全て話すと、消太は頷いて静かに聞いていた
相澤「いいアイデアだな
…A、すごいな」
A「でも、まだ成功したわけじゃないし…
賞賛するのは、成功したあとにして」
相澤「いつにも増してやる気か？」
A「…上から見下されるってものすごく腹立つんだよね」
手を鳴らしながら言うと、消太がニヤリと笑った
密林の枝を乗っては飛んでの繰り返しをした
立ち幅跳びは断然に消太の方が上だから、私に合わせて飛んでくれている
…何から何まで本当にありがたい
あとちょっと…！
相澤「まだか！！！」
A「……今！」
頑丈な枝を踏み台にして、空に向かって飛ぶ
葉っぱや枝に掠りつつ、何も無い空中に飛び出た
目の前には、ひざしと知らんヤツ
A「『魔力:激風魔法』」
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作者名：松城美樹 | 作者ホームページ：https://twitter.com/matsushiro_m
作成日時：2018年5月12日 22時
