この世界は不条理で。98 ページ16
あれから、
19日が過ぎようとしている
今は夜の真っ只中
連日の睡眠により、
寝れなくなっていた
月明かりをスモークガラス越しに浴びていたはずが、
いつの間にか陰る
振り返れば、どこかで見たシルエット
＿＿＿＿＿＿＿…来い
＿＿＿＿＿＿＿………このままだと終わるぞ
一方的に伝えられ、姿を消したその影は、
この前に腕を掴まれた青年のように思えた
ドアを開ければ、何も変わらない庭
目の前には塀がある
静かに駆け出し、飛び越え、
この前の場所の最短ルートを頭へと思い浮かべる
ただひたすらに走った
未だに軽い痛みが全身へと駆け巡るものの、
それでも行かなければいけないような気がして…
辿り着いた開けた公園
そこに、彼が居た
A「お久しぶりです」
声をかければ、
驚いたように赤い目を開いた彼
弔「………何で、ここに来た」
A「"来い"って
……"このままだと終わるぞ"って、この前のツギハギさんが」
弔「アイツ…」
頭を抱えた彼は、私に向かって手招きをしたかと思えば、
上着を肩にかけてくれた
弔「寒くないか？」
その言葉に頷けば、"そうか"と返ってくる
彼が見上げた先には、
月が浮かんでいた
A「…何で、ここに居るんですか？
思い出の場所とか何かですか？」
弔「まぁ、そういったところだな＿＿＿＿＿＿＿＿＿」
刹那、聴覚が音を拾い、
思わず目線が行く
「君たち、一体何をしてるんだい？
家に帰りなさい」
そう言って近づいてくる青年
…いや、ヒーローなのか？
私の姿を見て、目を見開いたかと思えば、
すぐに眉間の皺を寄せて携帯端末を耳元へと持っていった
弔「帰れ」
そう言った彼は、安全柵に腰をかけては、
"黒霧"と呟いた
「＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿公園に少女と敵を発見！
至急、応援お願いします！！！」
離れた彼との距離を縮めるべく、
立っては手を伸ばす
"待って"と言う言葉も、彼の耳には届いているはずなのに、
闇の中へと姿を消そうとする
そして、言ったのだ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿"お前の居場所はこっちじゃない"
時が止まったように感じた
でも、それはコンマ秒の話で、
数秒したら、ヒーローがぞろぞろとやって来たのだ
ヒーローは攻撃しては、私を保護しようと手を伸ばしてきた
心臓がドクンと音を立てた
"大丈夫だよ"
聞こえた言葉に、思い出した
光る"ナニカ"が伝えたかった言葉
…そして、今
取るべき行動が＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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冷燈（れいひ） - 色々ミスりました。改めて、とても面白かったです (2021年12月21日 22時) (
レス) @page16 id: d89adcd8f7 (このIDを非表示/違反報告)
冷燈（れいひ） - なんでもないです (2021年12月21日 21時) (レス) id: d89adcd8f7 (このIDを非表示/違反報告)
冷燈（れいひ） - 神作品だと思いました。ただ、誰サイドとか、書いたほうがわかりやすいと思います。燈矢（荼毘）とはやくかかわせた (2021年12月21日 21時) (レス) @page23 id: d89adcd8f7 (このIDを非表示/違反報告)
シロナ - すごく面白い！この作品大好きです！応援してます！更新待ってます！ (2020年7月11日 12時) (レス) id: 9abb99f391 (このIDを非表示/違反報告)
松城美樹(プロフ) - ゆくさん» ｱｱｱｱｱｱ、コメントありがとうございます！近々、また更新する予定なので、楽しみに心待ちしていただけるとありがたいです！ (2020年1月26日 22時) (レス) id: 47911afd1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：松城美樹 | 作者ホームページ：https://twitter.com/matsushiro_m
作成日時：2019年2月2日 14時
